鏡絵が左右逆転の姿なのに対して、水面の姿は上下逆転の姿です。水面に映った姿が理解できないときは、実際に水面に物や姿を映してみましょう。この問題に限りませんが、実感が伴わないことを説明だけで理解させようとしてはいけません。
能力育成問題集36「鏡絵」と本書は、お子様に理解してもらうのも、指導者側からも指導が難しい問題です。しかし、ぜひこなしていただきたい問題です。
なぜならば、「鏡絵」や「水面の姿」を解くために必要である「空間把握能力」が1次元レベルであれば、1人称レベルの言語能力と思考力と人間性しかもつことができません。自己中心的な人間が自分のこと=1人称でしか語れないのは、自分のことしか考えていないからです。
それに対して、空間把握能力が3次元レベルであれば、3人称レベルの言語能力と思考力と人間性が備わってきます。他者のことを考えるというのは、非常にレベルが高い人間です。空間把握能力がいかに大切かわかることでしょう。
また、このことからも、三次元能力を高める「ピグマリオン教育」が、能力だけでなく心も育てるということを理解していただけるかと思います。