小学校入試対策 能力育成問題集14 重なり図形

【対象年齢の目安:3歳〜】
重なり図形の問題に取り組むにあたり、補助線を引いたり書き込みをして解答を見つけるようなことはしないでください。この問題は、思考力をチェックして鍛えるための問題であり、ただ解答するために補助線を引いたり書き込みをすると、その意味がなくなってしまいます。頭の中で図形がイメージできるようになるまで、まずは実物(透明なフィルムなど)を用いて指導するようにしてください。

実際にやってみてできないときは、マグ・プレートのような教具を用いて実際に図形同士を重ねてみて、どの図形が一番上にあるのかを教えて、子供が完全に理解できるようにしてください。

図形能力は知性を構成する主要な能力であり、後天的に育つ能力なので、訓練なくして育つことはありません。
図形能力育成のためには、図形に補助線や書き込みを加えるようなことをせず、マグ・プレートのような教具を用いて実際に図形同士を重ねて指導してください。

・1〜9ページ
まずは、○や△などの単純な図形から始まり、複雑な図形の問題へ取り組みます。
各々の図形の特徴や相違点に気をつけながら取り組みましょう。
・10〜16ページ
単純な重なりの理解ができたら、軸を用いた折り重なりに進みます。単純な形の理解だけでなく、軸があることの折り重なりの仕組みと、見えない部分の構造を理解する必要がありますので、難易度は上がりますが、思考力は格段に上がります。
問題に取り組む前に、実際に紙を折りハサミで切り取ってできた形が、折ってできた線を中心にどのような位置関係にあるのかを感覚的に理解させましょう。能力育成問題集27折り紙展開の問題も参考にしてください。
・17〜28ページ
線図形の合成の問題です。図形やモチーフではないものへの興味や差異を探させるのは、子供には難しいことです。まったくイメージの無いものの構造理解はさらなる思考力の発展を促します。正解のために補助線や書き込みは加えず、左の絵の図形は、線が正しく合成されていなければできないという前提をしっかり理解させ、「いらない線は消去」したり、「なくてはならない線を探す」という方法を用いて正解を導き出すようにしましょう。