まだ見ぬ夜の中心を探しに

『まだ見ぬ夜の中心を探しに』
竹渕出(たけぶち いずる)

都市には歴史があり匂いがある。
アジア各地を旅した写真家が、「世界のここにしかない」という夜景を撮影。
著者の夜景撮影は、横浜の京浜工業地帯から始まりました。

そして著者は「あとがき」の中でこのように書いています。
「最初はただただ工場の光に魅了されてシャッターを押した。
 その頃から夜景を撮影する日々が始まった。
 海外の夜景を見に行きたいと思うようになったのは、カトマンズの映像を深夜のNHKで見てからだ。」
著者によれば、思春期に観たさまざまな海外映画の中の都市風景が、自分の心の原風景になったといいます。
いつか心の中の原風景を自分の眼で見てみたい、確かめたい、願わくは、写真として記録したい。
そんな熱い憧れと衝動から、中国をはじめとしたアジアの都市を自分の足でめぐり、その街ならではの唯一無二の「夜景の美」を撮影する旅が始まったのです。

著者が訪問して撮影した都市は、
香港・台北・武漢・広州・深〓・厦門・長沙・張家界・重慶・ホイアン・ヤンゴン・カトマンズ・トラブゾン・イズミール・イスタンブールなど。
出版社からのコメント

夜の都市は、昼間の都市の顔とは、まったく違った別の顔になります。
撮影されているのは、一見物言わぬ寡黙な風景たちですが、どれだけ見つめても見飽きない魅力を持っています。
夜景愛好家はもちろん、忙しい日々に少し心が疲れている人にもおすすめの写真集です。

著者について
竹渕出(たけぶち いずる)

写真家。
1983年群馬県生まれ。東京都写真芸術専門学校を卒業。
カメラアシスタントをやりながら横浜で夜景の撮影を開始する。
海外、特にアジア、中国を中心に都市夜景の撮影を行う。
これまで数々の写真展を開催し、撮影を始めてから20年を迎え、今回の写真集を刊行。

■B5判 46頁 ソフトカバー