胤のひとりごと 〜夢をつかった、母との和解
『胤のひとりごと』
岩城 胤(いわき たね)
闇から光へ。一人の人間の7年間の夢
(「はじめに」より)
学校や外の人間関係は、本当の心から、あまりにもかけ離れていた。
自己表現が苦手。
外に表現する世界がすべてなら、生きていることができないと思った。
そんなときに、はじめて人の夢が書かれた本を読んだ。
『心』や『存在』というものが、単なる物質的なものではないことを感じ、ただ見ず知らずの人の夢を読んでいるだけなのに、たましいの泉に波紋の浮きあがる音をきいた。
「そのもの」をイメージで如実に語っている、純粋なその物語性に、どんな難しい言葉よりも、はじめて体験的に救われたような気がした。
式がないから、存在しないにひとしかったもの。
理性ではない、言語化できない、ずっと心にあった感覚的なもの。
夢が、その式になってくれた。
シンプルに、ただ「物理法則に縛られない世界があるんだ」「人間の内面には、こんなにも魔法のような、ふしぎな世界がひらけているんだ」と、それだけで力が湧いた。
出版社からのコメント
自己表現が苦手でなかなか学校になじむことができなかった。
母親との関係も拗れ、生きていくことをあきらめそうになったこともある。
そんな中で初めて人の夢が書かれた本に出合う。
「そのもの」をイメージで如実に語っている、純粋なその物語性に救われこの本が作られた。
母親との関係に悩む方、友達関係に悩む方、子どもが何を考えているかわからない方、人間関係に悩んでいる方にぜひ読んでいただきたい一冊。
著者について
岩城 胤(いわき たね)
愛知県在住。22歳。
自己表現が苦手で、教室に入る前にはかならず息を整えてから入っていた。
母との関係も悪化し、中学卒業後、高校に入学するも半年で中退。
のちに定時制の高校を卒業し、大学へ入学するも中退し、就職。
高校の頃から、夢を日記に書きはじめる。
以降、学校でのトラウマや、母との想い出がささくれた傷に、“夢”をツールとして向き合ってきた。
本書は16歳から22歳までの7年間の日記。
■四六判 224頁 ソフトカバー