【プレゼントつき】しろ(原作:芥川龍之介)

『しろ(原作:芥川龍之介)』
田中伸介(たなか しんすけ) 芥川龍之介

【当ショップ限定で、描きおろしポストカードが付きます】

――――見て見ぬフリは「罪悪」か。
芥川龍之介のこころに残る名作『白』の絵本です。

【あらすじ】
牛乳のように体が真っ白な犬の「しろ」。
自分の命おしさに、とっさに友人を見捨てて逃げてしまった。
気付くと体が真っ黒になっており、飼い主のもとへ戻れなくなる。
その先で「しろ」は何を思い、何を願ったのか!? ―――

繊細かつ力強い線画のプロフェッショナル絵本作家「田中伸介」が、鉛筆ひとつで、芥川の深淵を描きます。
ページを捲るたび、映画のコマ割りのようなショットから、世界に引き込まれていく、レンジが広く力のある作品です。

対象年齢:小学3年生~大人まで幅広い世代の方に楽しんでいただけます。
(本文は、すべてひらかな・カタカナを使用しています)
芥川文学の入り口にも、こころの教育本としてもオススメです。

■B5判 上製 48頁
■C8795
■第3回絵本出版賞審査員特別賞受賞作品
■出版社からのコメント
誰しも「見て見ぬフリ」をしてしまう経験があり、「罪悪感」を持ったことはあるはずです。
その「罪悪感」が自分の見た目に形として現れてしまったとしたらあなたはどう思いますか?

この絵本の著者、田中伸介氏は、この作品を鉛筆のみで描いており、また文字部分はボールペンを使用し手書きで仕上げました。
繊細でダイナミックな線画が織りなす、表情・模様・目線・風景……細部にわたる表現が、「しろ」のこころ模様を色濃く映し出しており、非常に味わいの深い一冊です。
芥川ファンはもちろん、こどもにも、大人にも手に取っていただきたい、こころを描いた絵本です。
※本書は講談社青い鳥文庫『杜子春・トロッコ・魔術/芥川龍之介』所収の『白』を底本とし、執筆時の用語では分かりにくくなった部分を、内容を損なわないよう配慮しながら改変し、本文を絵本用に書き起こしました。

■著者について
田中伸介(たなか しんすけ)
絵本作家。イラストレーター。
1964年熊本県生まれ。会社員、漫画家アシスタントを経て独立。

絵本作品に、『カピバラくん』『あめあがりのカピバラくん』(理論社)、挿絵作品に『おこりんぼの魔女のおはなし』シリーズ(早川書房)、『こわい! 』シリーズ、『怪盗カップニャードル』シリーズ、『怪談ー24の恐怖』(講談社)、『たすく先生のスケッチブック』シリーズ(雷鳥社)、『注文の多い料理店』(河出書房新社)、『きらり ながれぼし』(長崎出版)、『子ぎつねヘレンの10のおくりもの』(文芸社)などがある。
『しろ(原作:芥川龍之介)』(みらいパブリッシング)はスプリングインク主催、絵本出版.com「第3回絵本出版賞」で審査員特別賞受賞。

公式Twitterアカウント@ehonshinsuke
https://twitter.com/ehonshinsuke

■芥川龍之介(1892~1927)
東京都出身。日本近代文学を代表する作家。
デビュー作『羅生門』(1915)をはじめ、夏目漱石に称賛された『鼻』(1916)など数多く作品を残し、今もなお日本をはじめ世界中の人々に読み続けられている。
また、大変な読書家でもあり、古今東西の文学・哲学・宗教に精通し、古典を題材にした作品『蜘蛛の糸』(1918)、『杜子春』(1920)などを発表している。
本人は犬嫌いだったにもかかわらず、『犬と笛』(1918)、『白』(1923)、『桃太郎』(1924)、など犬を扱った作品がある。
1927年『河童』などの作品を発表した後、「ぼんやりした不安」を理由に田端の自宅で自殺。35歳没。『歯車』、『或阿呆の一生』などの遺稿が遺されている。