大地の花束

『大地の花束』
渡邉明弘(わたなべ あきひろ)

12月の風の強い午後。
一本の電話が知らせてきたのは、最愛の息子の危篤の報だった−−−−。

日本の年間の交通事故件数は、なんと43万件。
そして、死亡事故は3500件以上にも登ります。
ピーク時から比べるとはるかに減ってはいますが、それでも1件が持つ事故の重みは変わりません。
一瞬の判断ミスによって奪われる命。
被害者にとっては恐怖でしかなく、加害者にとっては後悔しかなく、そして遺族にとっては悲劇以外の何物でもありません。
果たして、私たちにできることはないのでしょうか?

本書は、交通死亡事故によって最愛の息子を失った著者が、悲劇と対峙しながら活動を続けた記録を綴ったものです。
3年間の刑事・民事裁判、警察、加害者、学校や自動車教習所とのやりとりを通して見出した、
1件でも交通事故を減らすための「方法」をお伝えします。
事故を減らすため、今日からでも私たちにできることがあるのです。
また巻末には、息子・大地さんが残した数々の写真の中から、厳選した作品を「大地の写真たち」としてまとめました。

■B6変形 ソフトカバー 160頁
■著者について

渡邉明弘(わたなべ あきひろ)
2014年1月。当時、高校1年生だった長男の大地さんを交通事故で亡くす。その後、刑事・民事裁判を3年間経験。
サラリーマンとして仕事をし、一家の大黒柱として働く傍ら、自らの経験を公開して、今生きている子どもたちの命を守るために活動している。
その活動は自転車ヘルメット着用という社会現象につながり、さらにテレビ朝日系列「サンデーステーション」内でも紹介された。