作用と特徴
●排卵日を事前に把握することの重要性
妊娠は卵子と精子が互いに生存している時期に出会うことから始まります。女性の体内での精子の生存期間が約2〜3日であるのに対し、卵子は排卵後、約24時間しか生存しないといわれています。従って、排卵の前または直後の性交が最も妊娠しやすく、妊娠を望む上で排卵日を事前に把握することはとても大切なことです。
●排卵日がわかるしくみ(測定の原理)
黄体形成ホルモン(LH)は、女性ホルモンの一種で、普段から少量分泌されています。生理(月経)周期の中頃に短期間ですが、このLHの分泌量が急激に増加します。このLHの大量分泌をLHサージといい、LHサージから約40時間以内に排卵がおこるといわれています。「ハイテスターH」は尿中に分泌されるLHを検出し、LHサージをとらえるための検査薬です。排卵を予測するための方法の一つとして基礎体温が知られていますが、基礎体温と併せて検査を行うと、より排卵日の予測の補助として有用です。 この検査薬は、LHサージを検出するもので、排卵を確認するわけではありません。6周期検査し、適切な時期に性交しても妊娠しない場合は、医師の診療を受けてください。
●妊娠しやすい時期とは?
女性の体内では色々なホルモンが分泌されていますが、その中で排卵を引きおこすのが黄体形成ホルモン(LH)です。LHは普段から少量分泌されていますが、排卵前に分泌量が急激に増加します。(これをLHサージと呼びます。)
してはいけないこと
本品は、避妊目的に設計されておらず、検査結果が陰性であっても確実に避妊できるものではないので、避妊の目的で用いてはいけません。
(本品は、排卵日予測の補助を目的とした検査薬であり、避妊目的には使用できません。性能上確実に排卵日を特定できるわけではありません。避妊法(経口避妊薬の服用等)を行っている人は検査を行わないでください。)
相談すること
- 次の人は、使用前に医師に相談してください。
不妊治療を受けている人
通常の成功を継続的に行っても1年以上妊娠しない人 - 生理(月経)周期が極端に不順又は経血量が異常など月経異常がある人
- 検査期間中、陰性が続きLHサージが確認できない場合は、早期に医師又は薬剤師に相談してください。
- この説明書の記載内容で分かりにくいところがある場合は、医師又は薬剤師に相談してください。
その他注意
[検査時期に関する注意]
・1日1回検査をする場合:
1日1回毎日ほぼ同じ時間帯に検査してください。
・1日2回検査をする場合:
1日2回(例えば朝夕)検査をしてください。
・毎日ほぼ同じ時間帯に検査してください。
[廃棄に関する注意]
・廃棄の際は尿の付着したもの、あるいはプラスチックゴミとして各自治体の廃棄方法に従って廃棄してください。
効能・効果
【使用目的】
尿中の黄体形成ホルモン(LH)の検出(排卵日予測の補助)
用法・用量
【使用方法】
●検査のタイミング
ご自分の生理(月経)周期から換算して、次の生理(月経)開始予定日の17日前から検査を開始してください。
・生理(月経)開始日の翌日を1日目とする。
・生理(月経)周期とは、生理(月経)が始まった日を1日目とし、次の生理(月経)開始前日までの日数です。
・生理(月経)周期が不規則な方は最近の2〜3周期の中で一番短かった周期を目安にして、次回生理(月経)開始予定日を決めてください。
●検査開始日から、1日1回、毎日ほぼ同じ時間帯に検査をしてください。
(過去に検査をしてLHサージがうまく確認できなかった場合や、今回検査をしたところ陽性か陰性かの判定に迷う場合などには、1日2回検査を行うことで、よりLHサージをとらえやすくなります。)
●検査の手順
[1]準備
a.アルミ袋からテストスティックを取り出し、先端のキャップをはずします。
※アルミ袋は使用直前まで開封しないでください。
b.キャップをテストスティックの反対側にはめ、キャップのグリップ部を持ちます。
[2]A尿をかける または B尿につける
A.採尿部を下に向けて、直接尿をかけます。
尿は採尿部全体にかかるように5秒以上かけてください。
※正面から採尿部に尿をかけてください。
※判定窓や側面へ向けて尿をかけないでください。
※尿を40秒かけても問題がないことを確認しています。
B.または、乾いた清潔な紙コップ等に尿を採り、採尿部全体がつかるように10秒間尿につけてください。
※採尿部のみをつけてください。
※採尿部以外はつけないでください。
[3]静置
採尿部を下に向けたままキャップをかぶせ、平らな場所に置き、10分待ってください。
●判定のしかた
正常に操作が行われた場合、リファレンス部に赤紫色のラインが出ます。判定部のラインの本数(0〜3本)により、それぞれ、スコア0、スコア1、スコア2、スコア3と判定してください。
*リファレンス部にラインが出ていない場合は尿量不足等の操作上のミスが考えられます。再度、検査のしかたや注意事項をよく読んで新しい検査薬で検査を行ってください。
テストスティックの判定部を以下のように判定してください。
初めて陽性になったときが、LHサージが検出されたということであり、間もなく排卵がおこるというしるしです。
【陽性】前日と比べてスコアが増加した場合。
ただし、前日スコア0、当日スコア1の場合は陰性と判定してください。
LHサージが検出されました。
間もなく排卵がおこると予測されます。
初めて陽性になった日かその翌日が最も妊娠しやすい時期(排卵日)です。
【陰性】前日と比べてスコアが増加しなかった場合、
または前日スコア0、当日スコア1の場合。
LHサージが検出されませんでした。
翌日以降もほぼ同じ時間帯に陽性になるまで検査を続けてください。
※スコアが検査開始日から高い場合や、陰性が続く場合等は、判定に関する注意を参照してください。
【使用に際して、次のことに注意してください。】
<採尿に関する注意>
・にごりのひどい尿や異物がまじった尿は、使用しないでください。
・検査前4時間程度はできるだけ排尿しないでください。もしくは検査前の最後の排尿から検査までを毎日ほぼ同じ時間あけてください。
・検査前に、水分を過剰にとらないでください。
・検査前に多量の発汗を伴う運動は避けてください。
<検査手順に関する注意>
・採尿後は、速やかに検査を行ってください。尿を長く放置すると検査結果が変わってくることがあります。
・操作は、定められた手順に従って正しく行ってください。
<判定に関する注意>
- 検査初日からスコア2または3になった場合
既に排卵された可能性があります。妊娠を望む場合は、できるだけ早く性交することで、妊娠の可能性が高まります。また、スコアの低下が確認できるまで検査を続けてください。(確認できない場合は、(3)を見てください。) - 検査期間中、陰性が続く場合
早期に医師又は薬剤師に相談してください。
通常、排卵期に、本品を使用すると陽性となりますが、女性の内分泌的背景、例えば不規則な生理(月経)周期、短期LHサージ(12時間以内)などの原因で、まれに陽性とならないことがあります。 - 検査期間中、スコア2または3が続く場合
早期に医師の診療を受けてください。
妊娠、分娩後、流産後、胞状奇胎・絨毛癌等の絨毛性疾患、人工妊娠中絶後、あるいは不妊治療のための薬剤投与、内分泌障害、閉経期などでは、排卵と無関係にスコア2またはスコア3が続く場合があります。
検査をし、その都度陽性を確認した上で適切な時期に性交しても6周期以上妊娠しない場合
妊娠しにくい原因は排卵に関する問題だけではありません。できればパートナーと一緒に医師に相談してください。ただし30歳代後半以上の方、結婚後妊娠できない期間が長い方、早期の妊娠をご希望の方は早めに受診することをお勧めします。
成分・分量:1テストスティック中
ハプテン結合マウスモノクローナル抗LH抗体 23.2ng
マウスモノクローナル抗LH抗体結合金コロイド 1.15μg
保管及び取扱上の注意
- 小児の手の届かない所に保管してください。
- 直射日光を避け、湿気の少ない所に保管してください(1〜30℃)。
- 冷蔵庫内に保管しないでください。冷蔵庫への出し入れにより結露を生じ、検査結果に影響を与えるおそれがあります。
- 品質を保持するために、他の容器に入れ替えないでください。
- アルミ袋は使用直前に開封してください。
- 使用期限の過ぎたものは使用しないでください。
- 他の製品との混合使用はしないでください。
- 採尿部を直接手で触らないでください。
その他の添付文書記載内容
【検査結果】
排卵から約2週間後に、生理(月経)は始まります。LHサージをとらえるために、次回生理(月経)開始予定日の17日前から検査を開始すると、生理(月経)予定にずれが生じない典型的な例では、検査開始から約3日目に初めて陽性が現れます。
(検査結果には個人差があります。また、あくまで典型的な例であり、異常がなくてもずれる場合があります。)
(検出感度) 30mIU/mL
【保管方法・有効期間】
室温保存 36ヵ月間(使用期限は外箱に記載)
問合せ先:(株)ミズホメディーお客様相談室
〒841−0048 佐賀県鳥栖市藤木町5番地の4
0120−85−0323
月〜金(祝日を除く)9:00〜12:00 13:00〜17
商品区分:第1類医薬品
文責;株式会社シーディ 薬剤師 柴田 恭志
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