同じ醤油でも、じつは昔ながらの作り方をしているものと、大量生産で速成して作ったものがあります。醤油は、「丸大豆と小麦と塩」で作られます。昔ながらの天然醸造であれば、一年から二年はかかります。時間をかけてゆっくりじっくり発酵・熟成させると様々な有用菌が発生します。その他にいろいろな種類の乳酸菌や酵素も増え続け、あの特有の香味を持った醤油ができあがるのです。
最近では、いわば大豆のカスである脱脂大豆を使用している醤油が多いのですが、脱脂大豆は100%アメリカからの輸入ものです。これは丸大豆を発酵させるより早く、原料代も安くすみます。この脱脂大豆を使用して、さらに熟成温度を調節することで醤油の酵母菌をだまして早く発酵させるので、三ヵ月から半年ほどで作ってしまうのです。
それよりもひどいのは、味を化学調味料やブドウ糖で補い、カラメルで色づけし、一〜ニカ月で作ってしまうものもあります。 そんな醤油と比べれば、昔ながらの醤油は味や風味が格別に違いますし、実際使ってみれば、同じ料理でもぐんとおいしく感じられます。
保存料やアミノ酸などの添加物の入っていない、無添加の醤油が安心です。
しかし無添加と書かれていても、それが完全に安心できる醤油とは限りません。原料の小麦がポストハーベスト農薬で汚染された輸入小麦であったり、遺伝子組み換えの脱脂大豆を使ったものが多く出回っています。脱脂大豆でないものは、「丸大豆」とラベルに表示されています。。
基本的には大豆も小麦も国内産で、さらに無農薬・有機農産物のものが安心です。また自然海塩を使った醤油なら昧もまろやかで、からだにとってもいいのです。仕込み水も自然の地下水や涌き水を使用したものがおいしいようです。
自然な醤油には、しばしば夏に白カビが浮かんだりしますが、これは酵母が発酵したもので、毒ではないので取り除けば大丈夫。むしろ変化が出るのは無添加である証拠です。添加物の入った醤油は保存料などで変化を止めているので、いつまでも変わりません。そういうことも賢い消費者として知っておきたいものです。
醤油を買うとき、まずは原料のラベルを見てください。余計なものが入っていないもの、無農薬・有機栽培の大豆や小麦に自然な塩と水など、原料のひとつひとつにこだわっているものを。そしてじっくり時間をかけて熟成させたものを選びたいですね。
日本の醤油作りは、日本の気候風土に適した醤油用の麹カビで古くから作られてきたという特徴があります。麹カビは、植物性タンパク質を非常によく分解する酵素を持っており、うまみのもとであるアミノ酸を多く作る性質があるので、醤油や味噌を作るのにぴったりの菌でした。醤油ができあがる発酵過程では、麹カビのほかに、酵母、乳酸菌の三大微生物が微妙な連繋プレーで発酵を行っています。
蒸す・炒る
大豆は洗い、水に浸し、そして蒸して煮る。小麦は火で炒ったものを割り砕いておく。蒸した大豆と砕いた小麦を混ぜる。
麹を作る酵母菌の種麹を混ぜ、醤油麹を作る。(麹室)
仕込み・発酵
できた麹と溶かした塩と水を仕込み桶に配合、もろみを作り、醤油蔵の大きな樽の中で毎日かき混ぜながら、約1年かかる。
絞る・火入れ
発酵した醤油のもろみを丈夫な袋に入れて絞り、大きな釜で煮る。(火入れをしないものもある=生絞り醤油)これでできあがり。
原材料: | 国産有機大豆(北海道産)、国産有機小麦(北海道産)、食塩(長崎県産) |
賞味期限: | 24ヶ月 |
保存方法: | 直射日光を避け、常温で保存 |
【使用瓶について】: | こちらの商品は、環境に配慮しリユース瓶となっています。生協などの一部のネットワークでは瓶を回収し洗瓶会社で洗瓶したものがメーカーに納品され繰り返し利用されています。 瓶に小さな傷や、外側のコーティングが少し剥がれたものもございますが、商品に問題はありませんのでそのままご利用ください。 |