本商品は、床暖房によるピアノへのダメージを和らげる効果を持った床補強用ボードです。 吉澤のフラットボードには、4種類の商品が発売されております。 「フラットボード」「オプションボード付きフラットボード」「フラットボード静」「オプションボード付きフラットボード静」 また、それぞれに「ベージュ」と「グレイ」の2色が発売されております。(2014年1月現在)
様々なメーカーから同じ様な商品がいくつか発売されておりますが、市場の流通はフラットボードのシェアが高いです。
ピアノの下に敷く為に作られた製品には、それぞれ様々な目的がございます。 当店では、各種様々な用途に応じた製品をご紹介致しておりますが、2つの製品を併用することで効果が更に上がるという物もございます。
床に敷くタイプの製品には「床の補強or保護」「防音・防振」などの効果を持つ製品がございます。 本商品の第一の目的は、「ピアノの重量によるピアノ設置面のダメージを軽減すること」が、第一目的です。次に、「断熱と防振効果」がございます。 |
■ピアノの重量 |
アップライトピアノは、機種によっても様々ですが、基本的に200kg〜300kgの重量があり。 その重量を4つのキャスタで支えております。
普通に考えますと、こたつの周りに60kgの大人が4人で240kgになりますので、ピアノの重量はその程度ということになります。しかしながら、60kgの重さをたった1cm角くらいの接地面で支えるとなると話しは別です。 床にそのままピアノを置いてしまうと確実に床が凹んでしまいます。
そこで、活躍するのがインシュレータです。 一般的には、4つのキャスタそれぞれに1枚のインシュレータを使います。お皿の様な形のインシュレータにキャスターを上手くのせてピアノを設置致します。通常はプラスチック製で直径が10cmくらいのお皿ですが、このお皿で床の一点にかかる重量を面で分散させます。
しかしながら、直径10cm程度の面へ60kgは、やはりかなり床の小さな範囲に重量が掛かってしまうことになります。 例えば、畳の上に設置した場合は、確実にその面が凹んでしまいます。 そこで活躍するのが敷き板です。敷き板は2枚の板を左右のキャスターへ前後が1枚の板に乗るように設置致します。
このように、ピアノの重さを広い面に分散させて床へのダメージを軽減するのが基本的な考え方です。 |
■本商品の特長 |
1:ピアノの重量の分散 本商品は、ピアノの下全面に敷く板(パネル)です。 幅:約160cm×奥行:約60cm(センター部は約42cm)と広く厚みが1.8cmの頑丈な板です。 この板の上にピアノを設置頂くことで、小さな面へ掛かる大きな重量を分散させるのが目的になります。 一般的には、直接ピアノをのせるのではなくインシュレータを併用致します。
2:防音・防振 厚みが1.8cmの丈夫な板ですので、ペダル操作時のコトコト音を床下に伝わるのを軽減致します。 また、ピアノの演奏時に起こる振動を分散致します。 本商品は、ボードの底面へ特殊な加工がされておりクッションの役目を果たしますので、ピアノの振動を床へ伝わり難く致します。また、防音・防振用のインシュレータと併用頂くことで、ピアノから床へ伝わる振動をほぼシャットアウトすることが出来ます。
3:断熱効果 数年前から床暖房を完備したお部屋が増えておりますが、ピアノは急な温度の変化や湿度が高くなることに大変弱い楽器です。人にとって快適な環境ですが、実はピアノにとっては大変酷な状態となる床暖房のお部屋へ設置いただく際に活躍するのが本商品(断熱対策ボード)です。 ※画像の断熱テストをご参照ください。底面には吸音材で知られている「ホワイトキューオン」を採用し、床面の上昇温度を断熱できております。 |
■本商品の欠点 |
厚みが約2.7cmございますので、ピアノ全体が少し高くなります。 このことで問題になる点が2つございます。
1:椅子の高さ不足 一般的に角形の昇降可能なピアノ椅子は、床から座部までの最高の高さが約54cm前後です。 普通のインシュレータをご使用の場合でも、身長が100cm前後のお子様は、めいっぱいの高さにしなければなりません。 補強パネルをご使用になると、更に約2cm鍵盤位置があがりますので、身長100cm以下のお子様の場合は、一般的な椅子の高さではめいいっぱい高くしても、ピアノの鍵盤位置に対して手の位置が低い状態となります。
2:補助ペダルの併用が困難 1の椅子と同じ内容になりますが、一般的な台付き補助ペダルは、床から台の最高の高さまでは約23cm弱です。 この高さは、お子様の身長が110cm弱の場合が丁度よい高さになりますが、インシュレータのみでなくパネルを使用した場合、ピアノの位置が高くなりますので、比例して椅子の位置をあげます。 椅子の位置をあげると、お子様は足が台に届きにくくなります。
※補助台の下に敷くパネルまで発売されておりますので、そのパネルを併用頂くと2の問題は解消されることになりますが、通常ならばそこまで考えなくて良かった事が、いろいろ事前に考慮して頂かなくてはなりません。 |
■まとめ |
本商品は、特に床暖房を完備しておられるお部屋へピアノを設置する場合に、補助ボードとしてご利用いただくのがお勧めです。 また、畳の間や毛の深い絨毯などの上にピアノを設置する場合も、防音効果がありおすすめです。 マンションなどでペダル操作時のコトコト音や振動が気になるという場合も、大変喜ばれております。
一長一短ございますが、全国的には引き合いの多い人気のピアノパネルです。 |