湿潤厳冬の気候と南部流酒造りの融合が果たした一本義独自の味わい
福井県奥越前勝山、霊峰白山の懐に抱かれた自然豊かな地に位置する一本義久保本店。
一本義の名前は禅語「第一義諦」に由来し「最高の真理」や「悟りの智慧」を象徴しています。この酒銘は、江戸時代に文人大名であった小笠原家が愛用していたものを継承し、1902年(明治35年)に久保家5代目当主・仁吉によって蔵が創業されました。
一本義の酒造りの礎は、南部藩で生まれた「南部流酒造り」を骨格としながらも、奥越前特有の湿潤で厳しい冬の気候を活かした独自のスタイルにあります。
この挑戦は南部流に学んだ一本義杜氏の4代60年にわたる酒造りの研鑽と技術承継によって、奥越前風土と南部流酒造りの融合を果たし、淡麗なきれいさを持ちながらも「透明感とやわらかな香味のまとまり」を特徴とする一本義独自の味わいを生み出しました。
そして現在、一本義久保本店は古き良き伝統を守りながらも未来に向けた新たな日本酒の可能性を追求し続けています。
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良質な超軟水が生み出すやわらかな口当たり 一本義の所在地である勝山盆地は、霊峰白山を頂点とする1000メートル級の山々に囲まれ良質な水に恵まれています。 それは、山々に降り積もる雪が地中深くに浸み込み、地下水脈にたどり着くまでに長い時間をかけて自然のフィルターで濾過されるからです。 酒蔵の井戸から湧き上がる水も自然の恩恵を受けた、仕込み水として最良の条件を兼ね備えています。 水の硬度は通常60mg/L未満を軟水としますが、一本義の仕込み水の硬度は27mg/Lの超軟水。また、鉄含有は0.01mg/L(1億分の1)未満、 マンガンは0.005mg/L(10億分の5)未満と双方が検査検出の限界値です。この超軟水が一本義のやわらかな口あたりを生み出します。 |
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福井が誇る独自の高級酒米「さかほまれ」の開発 福井県との8年にわたる共同酒米開発プロジェクトを経て誕生した独自の最高級酒米「さかほまれ」。この開発の背景には「この地の風土だからこそ生み出せる最上級の日本酒を造りたい」という強い願いがありました。 さかほまれの特徴は、心白の発現率が高く精米歩合を極限まで高めることが可能な大粒の米である点です。 2021年の全国新酒鑑評会において全国821品の出品酒の中で「山田錦以外の米」による金賞受賞はわずか41品。その中で一本義は「さかほまれ」を用いた酒で初出品ながら金賞を獲得し新たな歴史を切り開きました。この快挙は「さかほまれ」の可能性を示す第一歩であり、山田錦を超える新たな酒米としての価値を見事に証明したのです。 |
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創業120年を超えて、一本義の高級酒造り 一本義の高級酒造りについては、奥越前テロワールへのこだわりのもと使用原料米はすべて「さかほまれ」のみに特化しています。 また、大吟醸造りに使用する醸造アルコールは「さかほまれ」で醸造した純米酒を蒸留してできる、自社製造アルコールの使用を中核としています。 そして一本義がこれまでの経験から最良と定めた精米歩合30%という磨き。これが雑味のもととなるタンパクを限界まで削ぎつつ、健全な発酵をするための米の力を維持する絶妙な限界値であると考えています。 「さかほまれ」だからこそ醸しだせる柔らかな口あたり、たおやかな甘みがふわりと消えていくような特別な口中感を追求しています。 |
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KARAKUCHI CLASSIC 一本義(いっぽんぎ) 辛口クラシック 普通酒 |
一本義 辛口クラシックは、福井県の希少酒米「越の雫」を使用して醸しあげる、120年を超える歴史を紡ぐ一本義久保本店の変わらぬ主軸として愛される辛口酒です。 世界中のどこでもない、奥越前勝山だからこそ醸し出せる特別な辛口酒を追い求めてたどり着いた答えは「辛口(DRY)なのに、みずみずしい新たな口中感」。 福井の辛口酒を代表するブランドとして多くの愛飲家から高い評価を得ています。 |
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越の雫によって生まれるみずみずしい口あたりと一本義の真骨頂といえるキレの良さが際立ちます。 冷酒からお燗まで幅広い温度帯で色々な表情を楽しめる、日々の晩酌酒として是非おすすめしたい一品です。 |
生産者 | 一本義久保本店 |
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生産地 | 福井県勝山市 |
特定名称 | 普通酒 |
日本酒度 | 非公開 |
酸度 | 非公開 |
原材料 | 米、米麹、醸造アルコール |
内容量 | 180ml |
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度数 | 16.00度 |
原料米 | 麹米/越の雫、掛米/越の雫、福井県産酒米、福井県産米 |
精米歩合 | 70% |
酵母 | 非公開 |
呑み方 | 冷やして、常温、ぬる燗、熱燗 |