カルヴァドス「ポム・ド・イヴ」が出来るまで
春、りんごの実がまだ小さい内に、実を空瓶の口から通し、瓶を木の枝に直接くくり付けます。
こうすると、瓶の中でりんごが成長します。
9月末にりんごが成熟すると、瓶とともに木から注意深く切り離されます。
そしてアルコール度数45%の1回目のAOCカルヴァドスを瓶に注ぎ、
りんごの実をアルコールに浸します。
最低 3週間から4週間経過した後、瓶内に残ったカルヴァドスを空け、
2回目のアルコール度数45%のAOCカルヴァドスを瓶に注ぎます。
更に4〜5週間後、瓶のカルヴァドスを再び空け、
アルコール度数40%の3回目のAOCカルヴァドスを注ぎます。
その後、瓶は封をされ、出荷されます。
「ポム・ド・イヴ」の製造には、多くの時間・手間・技術が要求されます。
天然の産物であり、工業的に量産することはできません。
実際、約13,000本の瓶を吊しても、多くて10,000本程度しか商品化できません。
“カルヴァドスAC”の誇りと格式
ポム・ド・イヴのラベルには、
”Appellation Calvados Controlee(カルヴァドスAC)”という表記がなされています。
これは、ノルマンディー地方の中でも、カルヴァドスの銘醸地として知られるペイ・ドージュ地区と
ドンフロンテ地区の周辺で栽培されたりんごだけを厳選して造られた、逸品の証です。
この称号ともいえる表記が許されることは、
カルヴァドスの誇りであり格式と評価の高さを示しています。