『沈黙の遺伝子』黄序著/望月暢子訳 分子生物学博士の中国人研究者が放つ、SF&ミステリー小説

●分子生物学博士の中国人研究者が放つ、SF&ミステリー小説
 「夢の再生」で解き明かされる「ある一つの遺伝子」をめぐる壮大な計画とは? 舞台は1930年代のボストンや現代のNY・北京。最新の脳科学研究を背景に「夢の再生、記憶の書き換え」を描く。
 コロンビア大学の中国人留学生・江夏(ジアンシア)は、シュヴェア教授のプロジェクト「夢再生計画」に参加する。教授は人間の夢を特殊な装置で記録し、そこに含まれる記憶の抽出と映像化を試みていた。
 江夏は、人体実験の最初の被験者となり、夢の中で見知らぬ人物からあるメッセージを受け取る。その後、彼の周囲で不思議な現象が次々と発生する。謎を追う彼に、恐るべき人物の影が迫る――。
・『沈黙の遺伝子』(2017年12月発行)
四六判上製 310頁 浙江出版集団東京発行

著者:黄序(こう・じょ)
1974年生まれ。分子生物学博士。
名門校として知られる北京第四中学(高校)、北京師範大学卒業。北京協和医院勤務を経て、米国サウスキャロライナ大学、ハーバード大学医学大学院に進み、マサチューセッツ州衛生局に勤務。著書にSF小説『智星』『一瞬』『墨鏡』がある。

訳者:望月暢子(もちずき・のぶこ)
慶応義塾大学法学部政治学科卒業。アイ・エス・エス・インスティチュート日中翻訳コース講師。
主な共訳書として、『中国文化大革命博物館』(柏書房)、『しあわせ中国 盛史2013年』(新潮社)がある。