一位一刀彫は江戸時代末期(19世紀初期)、飛騨国の根付彫刻師 松田亮長がイチイの木目(細かい木目、心材で赤みがかった赤太、辺材で白みがかった白太)を活かした根付を制作したことから始まり飛騨の匠に受け継がれ1957年(昭和50年)に伝統工芸品に指定されました。
根付とは江戸時代に印籠や煙草入れなどを紐で帯から吊るし持ち歩く時に用いた留め具のことです。
「イチイ」は岐阜県の県木で名前の由来は、約800年前の天皇即位に際しこの木を用いて作られた笏(しゃく)を献上したところその美しさと質の高さが「正一位」という最高位を与えられた出来事に始まります。