人の手を極力入れず、自然のままに、自身の力で育った無農薬梅を冷凍梅にしました。
「無農薬で青梅をつくることは難しい」正確には、商品としてお届けする品質、量の青梅をつくるのは難しいんです。無農薬で育てるということは、青梅が病気や虫などに食べられる可能性が高まることを意味します。病気にかかったり虫がつくと、近くの木にも伝播します。無農薬の場合どうしてもそういったことが起きます。つまり、無農薬梅をつくるには、他の梅への被害を防ぐために畑ごと無農薬栽培をしないといけません。時には、病気になる畑は隔離し、無事な畑から選別します。
自家農園での紀州南高梅の収穫
5月中頃には南高梅の実は肥大してきます。収穫のため地面の上に青いネットを敷き詰め、選果機を組み立て、収穫した梅の実を選別する準備に入ります。 あらかじめ木に結び付けているネットをほどき、地面にネットを固定します。
いよいよ6月になると、南高梅の収穫が始まります。収穫した青梅は常温で置いておくとすぐに熟れてしまうので、採り過ぎは禁物。 毎日、毎朝畑を見に行き、ちょうどよい頃合の青梅を収穫します。無農薬梅は収穫量が少ないので、出荷できるものに予め目をつけておく必要があります。
収穫した青梅をチェックして選別します。全て農園のスタッフが手で選別します。無農薬梅はキズやいたみ、シミがあったりと、見た目が全体的に良くありません。 ここでは青梅として使える無事なものを選る作業となります。キズやいたみがあっても、酒や梅ジュースをつくるのに全く問題ありませんので、ご安心ください。
今和6年10月、梅畑で老木となった梅の木を約20本チェーンソーで伐採し、11月に2年生の南高苗木20本を定植しました。又梅の木の剪定作業も11月10日より開始し、今年の2月14日で終了となりました。
去年の夏の猛暑や、秋の台風の直撃もありませんでしたが、近年地球温暖化の為か、太平洋側では雨がほとんど降らなくて、結果野菜等の異状な値上がりが続いています。
昨年(令和6年)は1月初旬より梅の花の開花が始まり1月末には満開となり、平年時より約2週間位早く咲きました。2月初旬頃には、早咲きの花の後、結実した梅の幼果が顔を視かせていましたが、最終的には過去に例をみない位の約3割作という大凶作の年となり、その上、強い寒気の影響で、ヒョウやアラレが降り、数少ない幼果に当たり、ほとんどの梅の実に傷が付きました。
今年度(令和7年)は、2月16日位より、梅の開花が始まり2月27日位には満開となりました。気温の低い日が続き寒波も何回かあり、雨もほとんど降らなかった為、平年より約2週間位遅れました。
農協によると、昨年の場合、「めしべ」の不完全花が多かったことによる不受精花や、生理落果が多く見られたが、本年の花は健金で大きく開いており「めしべ」もしっかりついているように見受けられるとの報告がありました。
梅の開花は、遅ければ遅いほど良いと昔から言われるのは3月から4月にかけて遅霜があった場合、まだ葉が展葉していない為、梅の幼果が凍結して落下する可能性があるためです。 梅の着果状況は、今後の天候に左右されますので、安定した気候を願うばかりです。
令和7年3月16日現在
今年の作付けは豊作というわけではありませんが、平年並み程度と予測しています。
令和7年3月31日現在
去る4月14日、当地みなべ町一帯を襲った激しい雹(ひょう)により、当園の梅の実も深刻な被害を受けました。特に「厳選南高梅」につきましては、小石ほどの大きさの雹による打撲や傷が多く見られ、収穫量・品質ともに十分に確保することが困難な状況となっております。
令和4年4月16日現在
南高梅は自家農園でエコファーマー認定を受けた店主が育てています
紀州梅苑で扱っている南高梅は全て、和歌山県みなべ町の自家農園で作っています。お店のすぐ隣にある平地の農園と、お店から少し離れたところにある山の中にある農園です。南高梅を育てているのは、和歌山県知事より「エコファーマー」認定を受けている、当店の店主である坂本 利廣(さかもと としひろ)。「自社で責任を持ってお客様にお届けしたい」をコンセプトに、生産から加工、出荷まで全て自分たちの手で行っています。
![]() | 店主は、環境に優しい農業を策定し、実践するために、土づくりを基本に、農薬と化学肥料を減らす努力をし、知事から認定を受けた農家である「エコファーマー」です。 |
---|
常温の青梅を使うよりも早く出来上がります
青梅を凍らせることにより、常温の青梅よりも短期間で出来上がります。 梅が凍る過程で梅の細胞が壊れるので、解凍すると常温の梅よりも多くのエキスが溶け出し、香りが強くなります。
和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場うめ研究所発行 「機能性成分を高めるための家庭用梅加工マニュアル」より
常温の青梅 | 冷凍梅 | |
梅酒 | 約4ヶ月 | 約1ヶ月 |
---|---|---|
梅ジュース | 約1ヶ月 | 約10日 |
漬けてから2日後の梅ジュースです。溶け出す早さが常温青梅とは段違いです。