内容説明
本書は、西欧言語とは異なる日本語の人称表現の特徴にもとづき、社会言語学的側面から日本語人称詞を考察した一冊である。考察の範囲は、韓国語人称詞との対照、人称詞の周辺形式としての複数形接尾辞にまで及ぶ。小説作品の分析や意識調査などの研究手法を取り入れ、数値による裏づけを研究の基本とすることで、計量的研究としての意義が認められる。
目次
本研究の目的と先行研究
第1部 日本語人称詞の通時的変遷と共時的相違(文学資料分析による日本語人称詞の通時的変遷;意識調査結果による日本語人称詞の共時的相違)
第2部 韓国語との対照から見た日本語人称詞(文学資料による日本語と韓国語の人称詞の対照;意識調査による日本語と韓国語の人称詞の対照)
第3部 人称詞の周辺形式としての複数形接尾辞(日本語の複数形接尾辞;韓国語との対照から見た日本語複数形接尾辞)
結論と今後の課題