内容説明
食べ物を飲み込む機能の低下は誤嚥をもたらし、誤嚥は誤嚥性肺炎を惹起し、死につながり得るのみでなく、食べることへの恐怖や、低栄養をもたらす。低栄養は、脳を含む種々のからだの機能の低下をもたらし、高齢者のQOLの低下をもたらす。誤嚥の治療の中心はリハビリテーション・栄養・ケアの3つである。東京都健康長寿医療センターの45年間の経験と工夫が満載!!
目次
1 摂食・嚥下の基礎知識(摂食・嚥下とは;摂食・嚥下障害と高齢者)
2 誤嚥が心配な人の食事のケア(病棟での基本ケア;経口摂取開始までのフロー;経口摂取開始時の注意点 ほか)
3 低栄養にならないために家庭&施設で実践できる食事(低栄養とは;栄養を考えた食事;嚥下調整食の料理)
巻末付録
出版社内容情報
高齢者専門病院の誤嚥のリハビリテーションに関するノウハウを
わかりやすい文章とWEB動画15分で解説!!
口から食べることは、高齢者の生活の質(QOL)を高める、免疫機能を高める、健康維持に重要な役割を果たしている腸管細菌叢を健全に保つなどの効果があります。
本書は、東京都健康長寿医療センターで長年培ってきた誤嚥のリハビリテーションに関する経験と工夫をまとめたものです。病気や加齢により嚥下機能の低下した高齢者が、安心して口から食べられるポイントやコツが満載です。
栄養指導を行う看護師、介護スタッフ、誤嚥が心配な高齢者のご家族の方にお勧めです。
CONTENTS
Chapter.1 摂食・嚥下の基礎知識
摂食・嚥下のしくみ/嚥下反射と誤嚥/摂食・嚥下が成立する条件と悪影響を与える要因/
高齢者に嚥下障害が多い理由
Chapter.2 誤嚥が心配な人の食事ケア
毎日のケア/経口摂取開始前の評価/経口摂取開始までのアプローチ/
冷水テスト・お試し食/食事介助の基本/食べるときの適切な姿勢/食事介助の進め方/
食形態の選び方/とろみ剤・ゲル化剤の種類と取り扱い/とろみ剤の使い方
症例
1.誤嚥性肺炎で入院し、施設退院へ向けて経口摂取と代替栄養を用いて栄養状態の支援を行った例
2.誤嚥性肺炎で入院し、自宅退院に向けて食事形態、食事環境の支援を行った例
Chapter.3 低栄養にならないために家庭&施設で実践できる食事
高齢者の「生活の質」を下げる低栄養/高齢者が低栄養になる背景/
栄養状態のチェック方法/1日に必要なエネルギーと栄養素/栄養補助食品の活用/
水分摂取量への配慮/1日の食事の組み合わせ例/嚥下調整食のつくり方/
家庭・施設で活用する調理器具/嚥下調整食のレシピ
井藤 英喜[イトウ ヒデキ]
監修
金丸 晶子[カネマル アキコ]
著・文・その他/編集
府川 則子[フカワ ノリコ]
著・文・その他/編集