目次
力学(等加速度運動・落体の運動―3つの公式で解ける!;放物運動―運動を分解して扱う;力のつり合い―核心は力の図示にある;剛体のつり合い―力のモーメントが活躍;運動の法則―運動方程式を駆使する ほか)
波動(波の性質―波は繰り返し現象;定常波と波の反射―逆行する2つの波があるとき;弦と気柱の振動―定常波の図を描いて考える;ドップラー効果―本質の理解が先決;反射・屈折の法則―すべてはホイヘンスの原理の下に;干渉(1)―干渉では距離差が活躍
干渉(2)バリエーションを押さえる)
著者等紹介
浜島清利[ハマジマキヨトシ]
河合塾講師。名古屋大学大学院卒。理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
◆著者からのメッセージ◆
■ 物理の面白さを伝えたい ── その思いがこの本になりました。
■ 苦手な人は「物理が好きになるかも」と驚くでしょう。
■ 得意な人は「なるほど。こういうわけだったんだ」と納得の連続でしょう。
■ 多くの人がつまづくところは、ていねいに解説しました。
■ 理解ができると、問題に対する「着眼点」がわかり、得点力が大幅にUPします。
◆本書の「はしがき」◆
みなさんの物理に対する印象はいかがですか。難しい、堅苦しいと思っていませんか。
物理は考え方・物の見方をとても大切にしている学問です。
そのカン所をつかめば、自由で創意あふれる世界が広がっていきます。
カン所をつかむのは難しいことではありません。たいていは「なんだ。こんなことだったのか」と言いたくなるぐらい単純なことなんです。
物理の世界はいくつかの法則に基づいてピラミッドの如く積み重なってできています。
その構造には所々に急所というかポイントになる部分があって、その理解を誤ると、世界は崩壊してしまいます。
まぁ、簡単に言えば「分からなィー!」となるわけです。
これから始まる講義では、そんなポイントになる所を取り上げ、みなさんの物理の世界に命を吹き込んでみたいのです。
分かりにくいところ、誤りやすいところに重点をおいてお話しします。
そして、入試問題が「解ける」という実践力につなげたいと思っています。
物理が得意だという人も結構大きな思い違いをしているものです。
ただ、公式で解ける計算問題ではそれが現れてこないだけです。
そして応用問題に出会ったとき、ハタと困ることになります。
我流(思い込み)は禁物です。正しい理解こそ応用問題を解く力につながっていくのです。
◆新課程を迎えて◆
教科書は『物理基礎』と『物理』とに分けていますが、この分け方は物理を体系的に学ぶのには適していません。
力学・波動・熱・電磁気・原子と分野ごとに順次進めば、深く理解できるのです。
そこで、本書は分野別の編成とし、以下のように2分冊にしました。
第1巻:力学・波動
第2巻:熱・電磁気・原子
実際には、学校の進み方に合わせて、適当に飛ばしていってください。
たとえば『物理基礎』の段階では『物理』の力学(第4回や第7回以降)をスキップし、第12回の波動に入るのもよいでしょう。
また、授業の中でも『物理基礎』の範囲外の話になる場合は断り書きを入れています。
いずれにしろみなさんが学校の授業との関係で困ることのないようにしました。
こうした新課程への配慮に加えて、より分かりやすくなるよう、より深く理解できるように従来の内容に加筆、改訂を施しています。