内容説明
本書では、これまでのものとは違うタイプのコーパスを構築することを提案するとともに、すでに構築されているコーパスを使いながら新しいタイプの研究を行った例を示す。
目次
第1部 学習者コーパスの構築と研究方法(日本語学習者はどのように聞いているか―ディクテーション・コーパスから見えてくるもの;読んで理解する過程の解明―「読解コーパス」の開発;未来の研究に向けたデータ収集―第二言語の習得・維持・摩滅の過程を解明するために)
第2部 学習者コーパスによる語彙研究(タスク遂行の鍵となる形態素―KYコーパスへの話題タグと機能タグの付与;学習者の語彙使用は習熟度を反映しているか―学習者コーパスの定量的分析)
第3部 学習者コーパスによる文法研究(気づきやすいコロケーション・気づきにくいコロケーション―母語話者と学習者の書き言葉コーパスの比較から;名詞述語文の習得に関わるねじれ文と「は」「が」の誤用について―学習者の縦断的な作文コーパスの分析から)
第4部 学習者コーパスによるバリエーション研究(話すタスクと書くタスクに見る日本語のバリエーション―日本語学習者コーパスI‐JASの分析に基づいて;年齢と環境要因による習得プロセスの違い―コーパスから探る習得順序)
著者等紹介
野田尚史[ノダヒサシ]
大阪外国語大学大学院外国語学研究科修士課程修了(1981年)。博士(言語学)。現在、国立国語研究所教授
迫田久美子[サコダクミコ]
広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了(1996年)。博士(教育学)。現在、広島大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)