内容説明
個人の感情を自分の言葉で遺した世界最古の記録である万葉集、その先人の心を、少しでも今の世に明らかにしたい、また万葉歌を愛好する人に少しでも伝えたい、そして日本人の誇りを共有したい。いつまでも江戸時代の誤字説などによる解釈のままでよいですか。令和の時代に贈る万葉歌600首の新訓解シリーズ。字面の解釈だけでなく1300年前の詠み人の心に迫る。
目次
巻第1(誤字説でなくこれですっきり 「家聞かに 名告らさね」「為付けなべて」「我許せば」;「布」は「しき」と訓み「とり宜しき」;「なか弭」は弭の間にある「弦」のこと 「音のするなり」 ほか)
巻第2(「恋ひつつあらずは」は「恋しながら逢えないならば」の意;「強ひさるわざ」と訓み「女性に無理強いすることを避ける手管」;「ら」の表記がないので「一人越え踏む」 ほか)
巻第3(「宜し奴島に」 「隠り江」は「隠る」の歌語;「妹が結べる 紐吹き返る」 羈旅歌であり恋歌ではない;「とまり火の」 停泊港を示す灯 ほか)