内容説明
平清盛は、政治家としても、武将としても、優秀な人物だったからこそ、短期間で平家を急成長させることができたのです。しかし、人間は煩悩のかたまりです。地位、名誉、権力を握った清盛が、欲や怒りにまかせて「悪行」を重ねる姿が『平家物語』に描かれています。父と反対に、長男の重盛は沈着冷静で、バランス感覚があります。清盛が常軌を逸することをやりかけると、父を諌める役割を演じてきました。「跡継ぎの重盛がいる限り、平家の未来も安泰だろう」と、周囲から思われていました。果たして、重盛は、平家を支えていけるのでしょうか。
目次
第二巻に入る前に 「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」
第1章 灯籠の大臣の願い
第2章 以仁王の乱
第3章 宇治橋の合戦
第4章 伊豆の頼朝、挙兵
第5章 富士川の戦い
第6章 入道死去、経の島の土に
著者等紹介
木村耕一[キムラコウイチ]
昭和34年、富山県生まれ。富山大学人文学部中退。エッセイスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)