内容説明
『大日経』のこころを探り、その展開の過程で様々な密教思想に触れた。最後には、弘法大師空海の『大日経』との出会い、不思議な求聞持法の体験から中国・長安への留学、帰国後の高野山や東寺での宗教活動にも触れた。
目次
1 『大日経』の成立(『大日経』ってなに;経典の成立 ほか)
2 『大日経』の思想(『大日経』の住心品;160心の対処法 ほか)
3 大悲胎蔵生曼荼羅の三部と9曜(曼荼羅の中尊をなぜ法身と呼ぶのか;三密行と3種曼荼羅 ほか)
4 大悲胎蔵生曼荼羅の十二宮とギリシャ神話(大悲胎蔵生曼荼羅の十二宮;十二宮の曼荼羅とギリシャ神話)
5 空海と『大日経』(空海と『大日経』の出会い;『大日経』の伝授 ほか)
著者等紹介
越智淳仁[オチジュンジ]
1945年高知県に生まれる。1974年高野山大学大学院文学研究科密教学専攻博士後期課程修了。博士(密教学)、高野山大学教授、文学部長。伝燈大阿闍梨。1977年からインドのラダックを初め、チベット・バングラデシュ・スリランカ・インドネシア・バンコク・中国等においてフィールドワークを重ねる。専門は、インド・チベットの歴史と密教研究。その中で主要な研究分野は『大日経』の研究と法身思想の展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)