内容説明
世界43か国で、遺伝子組み換え種子の90%のシェアを誇るモンサント社―。この世界最大級のバイオ化学企業は、これまで、PCB、枯葉剤…と、史上最悪の公害をくり返し、多くの悲劇を生み出してきた。そして現在、遺伝子組み換え作物によって、世界の農業を支配しようとしている。いかに同社が、政治家と癒着し、政府機関を工作し、科学者に圧力をかけ、農民たちを訴訟で恫喝することによって、健康や環境への悪影響を隠蔽し、世界の農業を支配下に収めてきたか。本書は、3年にわたる調査によって、未公開資料、科学者・政治家・農民たちの証言をもとに、その驚くべき実態を明らかにした、世界が瞠目した話題騒然の書である。
目次
第1部 産業史上、最悪の公害企業
第2部 遺伝子組み換え作物―アグリビジネス史上、最大の陰謀
第3部 途上国を襲うモンサント
おわりに 「張り子の虎」の巨大企業
新版への補論 本書とドキュメンタリー映画への世界的反響について―「着実に持続する成功」
日本語版解説 モンサントのGMO作物と日本
著者等紹介
ロバン,マリー=モニク[ロバン,マリーモニク] [Robin,Marie‐Monique]
フランス人のジャーナリスト、ドキュメンタリー映像作家。1960年、フランスのポワトゥー=シャラント地方の農家に生まれる。ストラスブールでジャーナリズムを学んだ後、フリーランス・リポーターとして南米に渡り、コロンビア・ゲリラなどを取材した
村澤真保呂[ムラサワマホロ]
1968年生まれ。龍谷大学准教授(里山学研究センター研究員)
上尾真道[ウエオマサミチ]
1979年生まれ。立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員
戸田清[トダキヨシ]
1956年生まれ。長崎大学環境科学部教授。環境社会学、平和学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)