内容説明
不思議で妖しい二人同夢、稚児幽霊、狐の髪切り、閻魔の苦患…は何を物語るか。笑えないユーモア『音なし草紙』や『永正五年狂歌合』新たに発掘した『鼠猫論』、『医文車輪書』などを新鮮に考究。
目次
第1章 怪奇と風雅の間(『うたたねの草子』―二人同夢の怪異と浮舟残像;『鼠草紙』―人獣交姦の悲劇、隠された身上書 ほか)
第2章 説話的空間(『狐の草子』―狐媚と賀陽良藤説話;『幻夢物語』―稚児の敵討と枯骨報恩説話 ほか)
第3章 異類の小宇宙(『ふくろふ』―艶書における謎々とレトリック;フクロウ物語の系譜―『鴉鷺合戦物語』・『ふくろうの草子』・『あだ物語』 ほか)
第4章 歴史と文学の間(『見聞諸家紋』編者考―「石井康長」という人物について;『家忠日記』の戯画―撃甕救児図・文字絵の人丸ほか ほか)
第5章 資料翻刻(大阪市立美術館蔵『化物草紙』;『鳥物語』(『ふくろふ』) ほか)
著者等紹介
沢井耐三[サワイタイゾウ]
愛知大学名誉教授。博士(文学:東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)