内容説明
神・仏を歌でもてなし笑いでなぐさめる。歌遊び世界から生まれる説話。歌・民間説話・昔話の三層が織りなす伝承論の結実。
目次
第1部 口承説話の伝承相(餅の歌―「和尚と小僧」譚の一流;幽霊の歌―「灰」の発句;おどけ者の歌―鳴滸の軽口話;宴の座の俳諧―「火」の字嫌い;「うるか問答」の歌―鮎の狂歌話)
第2部 連歌説話の伝承相(難波津に芍薬の花―俳諧の遊び;餅連歌の説話伝承―座頭と笑話;祈祷連歌説話の誕生―呪歌と連歌文台の説話;下京夕顔の宿―俳諧の連歌と咄の世界)
第3部 北野天神と連歌説話(伊勢御師の連歌話―伊勢と北野;神宮連歌壇の北野天神説話;「一夜白髪」のこころ―白髪天神説話と北野の神詠;神事と連歌説話―北野天神の歌詰橋説話)
第4部 歌話と雑談(僧苑の笑話;室町の笑い―謡文化のかたち;『月庵酔醒記』の詠歌物語―歌話と故実;抄物から咄・雑談へ―歌語をめぐる雑談)
著者等紹介
小林幸夫[コバヤシユキオ]
1950年、福井県生まれ。立命館大学大学院博士課程修了。文学博士。東海学園大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)