内容説明
「国民の仏教」=「鎌倉新仏教」論の生成、西洋との遭遇、「国家神道体制」の成立、対外戦争の勃発、「良妻賢母」という規範の喧伝―。近代日本における国民国家形成のプロセスにおいて、仏教はいかに「国民国家の“宗教”」たろうとしたのか。また、そこにはいかなる葛藤があったのか。主に浄土真宗(真宗大谷派)に関する諸問題を題材に、真宗者・真宗教団が打ち出した信仰(信心)の言説を分析し、国民国家と仏教の関係をいま改めて考察する。
目次
序章
第1章 “近代仏教”再考―日本近代仏教史研究と「鎌倉新仏教」論
第2章 甦る清沢満之
第3章 仏教者の自己認識と内地雑居論―日本人論・日本文化論の視点を手がかりに
補論1 仏教者と「報徳」―明治後期〜大正前期の仏教界の動向と関連して
第4章 神道非宗教論をめぐって―せめぎあう神と仏
第5章 真宗大谷派と戦中・戦後史
第6章 真宗大谷派における女性教化―明治・大正・昭和・平成の教説をたどる
第7章 国民「宗教」の創出―暁烏敏の天皇「生仏」論をめぐって
補論2 近代日本における自他認識―アイデンティティと「信仰」
第8章 日本主義的教養と一九三〇年代の仏教者―暁烏敏と記紀神話の世界
終章 日本近代仏教史研究の行方―「精神主義」研究を手がかりに
著者等紹介
福島栄寿[フクシマエイジュ]
1965年京都市に生まれる。1989年山口大学人文学部卒業、1991年山口大学人文科学研究科修了、1995年大谷大学文学研究科博士後期課程満期退学。真宗大谷派教学研究所研究員、札幌大谷大学准教授等を経て、大谷大学文学部教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
「国民の仏教」=「鎌倉新仏教」論の生成、西洋との遭遇、「国家神道体制」の成立、対外戦争の勃発、「良妻賢母」という規範の喧伝――。
国民国家形成のプロセスにおいて、仏教はいかに「国民国家の〈宗教〉」たろうとしたのか。また、そこにはいかなる葛藤があったのか。
主に浄土真宗(真宗大谷派)に関する諸問題を題材に、真宗者・真宗教団が打ち出した信仰(信心)の言説を分析し、国民国家と仏教の関係をいま改めて考察する。
【目次】
序 章
第一章 〈近代仏教〉再考―日本近代仏教史研究と「鎌倉新仏教」論―
第二章 甦る清沢満之
第三章 仏教者の自己認識と内地雑居論―日本人論・日本文化論の視点を手がかりに―
補論1 仏教者と「報徳」―明治後期〜大正前期の仏教界の動向と関連して―
第四章 神道非宗教論をめぐって―せめぎあう神仏―
第五章 真宗大谷派と戦中・戦後史
第六章 真宗大谷派における女性教化―明治・大正・昭和・平成の教説をたどる―
第七章 国民「宗教」の創出―暁烏敏の天皇「生仏」論をめぐって―
補論2 近代日本における自他認識―アイデンティティと「信仰」―
第八章 日本主義的教養と一九三〇年代の仏教者―暁烏敏と記紀神話の世界―
終 章 日本近代仏教史研究の行方―「精神主義」研究を手がかりに―