狂歌絵師北斎とよむ古事記・万葉集―北斎はどのようにして百人一首を27枚に要約したのか

著者:岡林 みどり【著】
出版社:批評社

商品説明

内容説明

北斎はなぜ百人一首を27枚にまとめたのか。それは万葉集27番が天武天皇の元祖誹諧歌だから。



目次

プロローグ―2011年3月から万葉集83番の「奥つ白波立田山」との出会いまで
第1部 葛飾北斎の「百人一首姥がゑとき」をよむ(百人一首・古今和歌集・万葉集;北斎の「百人一首姥がゑとき」は27枚しかない;北斎の27枚を合わせてみる;江戸時代の知識人が知っていた先端科学)
第2部 原字でよむ万葉集(万葉集を「語法書」としてよむ;万葉集を「道義論」としてよむ―漢字の形義をよくみる;万葉集を「物語論」としてよむ;万葉集を「正統論」としてよむ)
エピローグ―万葉集は王権の土台である国語、国土、国史に関する歌物語



著者等紹介

岡林みどり[オカバヤシミドリ]
1947年生。1972年東京大学農学系修士課程(農芸化学専攻)修了。ポーラ化成工業(株)製品研究所入社。(株)ポーラ化粧品本舗文化研究所をへて退社。(社)情報処理学会・情報メディア研究会、現代風俗研究会(東京の会)に参画。2002年会社を早期退職後、東京言語研究所の理論言語学講座を聴講しながら地域の日本語ボランティアの実践をとおして、母語・地口と日英の書記言語の齟齬について省察を重ねる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

古今和歌集・万葉集の粋を集めた古人の和歌の精神は、百人一首として未だに生き続けている――。謎多き和歌と北斎の絵の世界に挑む。葛飾北斎が「百人一首姥がゑとき」で描いたのは、「百人一首」のうち27枚しかない。葛飾北斎はおびただしい数の作品を残したことで知られており、一枚目から順番に上梓されたわけではなく、途中で挫折したとも考えられないのに、なぜ27枚なのか? 
古今和歌集・万葉集の粋を集めた古人の和歌の精神が百人一首として未だに生き続けている。狂歌絵師北斎が百人一首を27枚の絵で表現しようとしたものは何か。大化の改新と壬申の乱という天智・天武天皇氏の波乱の時代を生きた歌人と和歌の命運を左右したものは何か。
謎多き和歌と北斎の絵の世界の謎に挑むユニークな試み。

プロローグ―─2011年3月から万葉集83番の「奥つ白波立田山」との出会いまで

第一部 葛飾北斎の「百人一首姥がゑとき」をよむ
第一部の概要 狂歌絵師・葛飾北斎の生きた江戸後期
一章 百人一首・古今和歌集・万葉集
1-1●小倉百人一首と百人一首抄/1-2●平安時代末における万葉集の再評価と江戸時代の混乱/1-3●北斎が生きた時代/1-4●天智天皇と天武天皇─日本史は名前の言い替えの歴史/1-5●みんな大好きな数字の語呂合わせ・端折り語・略字/1-6●「六歌仙」は歌の迷人たち
二章 北斎の「百人一首姥がゑとき」は27枚しかない
2-1●北斎の27枚はダジャレや掛け語が満載/2-2●藤原定家の歌の抄97(二七枚目)は大伴家持へのオマージュ/2-3●百人一首抄27は紫式部の曽祖父の歌/2-4●万葉集27番は天武天皇の苦渋にみちた勝利宣言
三章 北斎の27枚を合わせてみる
3-1●「絵合わせ」という方法/3-2●百人一首は末尾の「つつ」4首でつながっている/3-3●合わせ絵?;一枚目と二十七枚目(天智天皇と藤原定家)/3-4● 合わせ絵?;絵柄の浪の量感で結ばれた四枚目(山部赤人)と九枚目(参議篁)/3-5● 合わせ絵?;北斎の二枚目と十二枚目は帆と裳の形象をかけている/3-6●残りの連番合わせ絵(???)/3-7●連番絵ではない残りの組み合わせ(???)/3-8●二六枚目(大納言経信)をじっくり見る/3-9● 27枚は「西海・山島・東夷」の全体を寿ぐ絵合わせ/3-10●「小倉山・奧山」の合わせ絵に込められた真意
コラム1 誦文「大為尓」と「イロハ」
コラム1-1●「大為尓」46文字の誦文文字を読む/コラム1-2●イロハ47文字の誦文文字を読む
四章 江戸時代の知識人が知っていた先端科学
4-1●古今伝授の完成/4-2●説文解字;六書/4-3●関孝和と和算/4-4●暦についての国学者渋川春海の業績/4-5●七曜・六曜・五行暦/4-6●地動説の受容と北斎の肉筆画「西瓜」
第一部まとめ 北斎27枚は、阿閇皇女への奉賛狂歌絵シリーズ

第二部 原字でよむ万葉集
第二部の狙い 万葉集編纂の目的を理解するために
五章 万葉集を「語法書」としてよむ
5-1●阿閇皇女作歌35(=5*7)番をよむ?聴覚実在と触覚実在と視覚実在/5-2●元正天皇御製歌万4293は万35への奉和御製歌/5-3●7を鉤語にしてその倍数連の12首を総攬する/5-4●万葉集巻一のハイライトは83番の「沖つ白波 立田山」
六章 万葉集を「道義論」としてよむ―─漢字の形義をよくみる
6-1●万1をよむ;語る吾と義をになう我/6-2●天武天皇御製歌27をよむ;良と好との弁別/6-3●勝鹿の真間娘子と葦屋の菟名負處女から伊勢物語24段へ/6-4●日並皇子尊と「虚見津」/6-5●木花之佐久夜毘賣と石長比賣/6-6●古今和歌集343番から探る和歌集の一貫性
七章 万葉集を「物語論」としてよむ
7-1●内大臣藤原卿(鎌足)の万95の重要性;八隅と安見/7-2●元明天皇御製歌万76(=19*4)/7-3●但馬皇女作歌3首;万114?116/7-4●石見における柿本朝臣人麿歌10首(その1)/7-5●いくつもの「ももしき」/7-6●遊士は勇士;遊士・風流士とは何か
コラム2 和歌伝承における言語論的転回について
八章 万葉集を「正統論」としてよむ
8-1●元明天皇御製歌・万78(13*6)と13の倍数連/8-2●石見における柿本朝臣人麿歌10首(その2)/8-3●百人一首における「けふ・けさ」の両対歌と太陽数364/8-4●南天の月・北天の槻/8-5●古墳から五重塔を経て遠の朝庭へ

エピローグ―─万葉集は王権の土台である国語、国土、国史に関する歌物語
あとがき

岡林みどり[オカバヤシミドリ]
著・文・その他




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