内容説明
言語と人間、文化、社会、歴史、環境の詩的連環を世界に発信する。言語人類学者らによる渾身の論文集。儀礼、伝統芸能から、教育、福祉、実業、観光、社会運動まで、我々が実際に身を置く社会に存在する実践の根底にある詩的機能の作用を解き明かし、生活と共にある「詩」を描き出す。詩的連環を発見するフィールドワーク。
目次
第1部 ポエティクスの理論的射程(ポエティクスの射程―近年の詩的分析の展開をふまえて;分人性のポエティクス―書記された彼岸から今ここの儀礼へ;語用論的分析から模倣現象を捉え直す―「詩的」構造と進化論の接点を探る)
第2部 生活、社会、歴史の中の詩的実践(“He haole’oe?”―ハワイ語の引用と構築された対話の詩的構造化が指し示すリアリティ;ジョージ・フロイド事件におけるデモと詩の生成―嘆願のポエティクスを中心に;観光のエスノポエティクス―並行性と響鳴による詩的実践;即興の掛け合い歌「掛唄」における響鳴;島の祭りのポエティクス―周縁島嶼域における詩的構築の多様性 ほか)
著者等紹介
片岡邦好[カタオカクニヨシ]
愛知大学文学部人文社会学科教授
武黒麻紀子[タケクロマキコ]
早稲田大学法学学術院教授
榎本剛士[エノモトタケシ]
大阪大学大学院人文学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)