内容説明
「感覚統合」とは、感覚器官から身体に入ってくるさまざまな感覚情報を整理する働きです。感覚器官自体は正常でも、その情報の整理や取捨選択がうまくいかないと、生活に支障が出ることがあります。お子さんの困りごとは、この混乱が原因かもしれません。本書では、発達っ子の母親が学び、試行錯誤しながら実践してきたことを紹介しています。
目次
1 モンテッソーリ教育が「療育」にぴったりなのはどうして?(モンテッソーリ教育は「早期教育」ではない;これからを生きる子どもたちに必要な力を養う;子どもの自立を促し、自己有能感を養うモンテッソーリ教育)
2 「得意」を活かす関わりを学ぶ(今の発達支援の現状;子どもの発達「?」と思ったらどうする?;感覚統合の視点で長男の身体が変わった!)
3 りっきーのプラスモンテ(+monte) 実践編(子ども目線の道具・用具の選び方;子ども目線のお部屋づくり;日常生活の動きを取り出す;感覚的に学ぶこと;数を理解すること;ことばの世界への手助け)
4 関わる大人が自分を満たそう(障害の受容について;つながれる場所を増やす;短期的視点と長期的視点を持つ)
著者等紹介
りっきー[リッキー]
プラスモンテ主宰。大阪生まれ。大阪府立三国丘高校、神戸大学国際文化学部卒業。小3と5歳の男の子の子育て中。モンテッソーリ幼児教室講師、保育士。日本モンテッソーリ教育綜合研究所2歳半‐6歳コース教師資格所有。長男に発達障害(自閉症スペクトラム&ADHD)があり、自宅での取り組みを模索する中で、「モンテッソーリ教育」と基礎感覚について学ぶ「宇佐川研(発達障害臨床研究会)」に出会う。自身の子育てで悩んだ経験から、発達のことで悩む保護者・子ども・支援者の3者をつなぐ役割をしたいと考え、会社員から転身。現在は、モンテッソーリ教室の講師業の傍ら、モンテッソーリ教育×感覚統合の視点でSNSでの発信、オンライン講座講師、出張研修などを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
ここ数年注目度が上がっているモンテッソーリ教育。
実は「療育」からスタートしていたことを知っていますか?
創始者のマリア・モンテッソーリは発達遅滞児への支援からヒントを得て、「子どもを観察すること」を第一に、実践を重ねてモンテッソーリ教育を世界中に広めていきました。
ともすれば早期教育と捉えられがちなモンテッソーリ教育ですが、実は本質を捉えると「適時教育」なのです。
本書では、お子さんの発達に不安がある保護者の方、また職場で担当しているお子さんに発達の不安がある保育者・支援者の方に向けて、家庭や園でできる発達支援の視点を活かしたモンテッソーリの実践をお伝えしていきます。
困りごとが形になって出やすいのは、集団活動や学習の場面ですが、その土台になるのは実は「感覚統合」の視点です。
発達はピラミッドのようなもの。その土台部分にある身体づくりの大切さを知り、感覚的な課題を解決していくことが長い目で見ると、必ず子どもたちの発達や学習につながっていきます。
それぞれの実践にはその活動の「ねらい」や「発達支援&感覚統合の眼」という形でポイントを添えていますので、読み終わったときには子どもを観る眼が変わり、「観察眼」が少しアップしていること間違いなしです!