内容説明
実験データの整理法から、画像・統計解析、プログラミングのコツまで実験の結果を最大限に活かすデジタル時代の研究指南書。
目次
第1章 デジタル細胞生物学の哲学
第2章 データとのつき合い方
第3章 イメージングのデータ
第4章 画像の処理と解析
第5章 統計学
第6章 コーディング
第7章 図のまとめ方
著者等紹介
ロイル,スティーブ・J.[ロイル,スティーブJ.] [Royle,Stephen J.]
イギリス、ウォリック大学医学部定量細胞生物学教授。ケンブリッジ大学薬学部でPhDを取得し、ケンブリッジのMRC分子生物学研究所神経生物学部門で博士研究員を過ごした後、2006年に自らの研究グループを立ち上げた。2021年にはイギリス細胞生物学協会からフックメダルを受賞。細胞がどのようにタンパク質を動かし、どのように細胞分裂を行うかを研究しており、これらの過程が、通常どのように働き、またがんなどの病気においてどのように異常を起こすかを理解することを研究の目標としている。また、細胞生物学に定量的なアプローチを取り入れ、データ解析をするため、そして研究を整理し、再現性を確保するためにコンピュータを利用している
三浦耕太[ミウラコウタ]
Bioimage Analysis&Research代表、ハイデルベルク大学ニコンイメージングセンター客員研究員、The Network of European Bioimage Analysts副議長。1993年国際基督教大学卒業、1995年大阪大学(生理学修士)、2001年ミュンヘン大学(自然科学博士)。欧州分子生物学研究所ハイデルベルク(ポスドク、スタッフサイエンティスト)、自然科学研究機構(特任准教授)を経て現職。F1000Reserch The NEUBIAS Gatewayの編集委員、マックスプランク・バイオイメージング(MaxBI,Germany)、The Center for Open Bioimage Analysis(COBA、NIH、USA)、Focal Plane(The Company of Biologists,UK)のアドバイザーも務める。専門は生物画像解析。かつては粘菌の培養、実験、イメージングから画像解析まで自分で行っていたが、時を経て生物画像解析の専門家として特化した。一般に画像解析は「人間の認知を模倣する」ことを目標とするが、生物画像解析では「人間の認知を排除して客観的に測定する」ことを目的とするとして、その手法の理論の確立、開発と普及、専門家の育成に努めている
塚田祐基[ツカダユウキ]
名古屋大学大学院理学研究科助教。2002年国際基督教大学卒業、2008年奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科(博士(理学))。名古屋大学大学院理学研究科(博士研究員)を経て、2009年から現職。2008年から定量生物学の会のコアメンバーとして活動。専門は生物画像解析。もともと、共同研究者が取得したデータに対して、画像解析や定量測定、数理モデル構築をしていたが、自分でもデータを取得したくなり、線虫C.elegansを用いた分子遺伝学・神経行動学を研究している研究室へ参入。現在はイメージング、顕微鏡制御、画像解析、数理モデルを駆使して、動的な生命現象の解明を進める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)