内容説明
青銅器に刻まれた時代の相貌「転換期」としての新たな姿。周王朝の衰退とともに諸侯国ごとに再編成されていく生産体制。工芸品としての質を落としながら大量生産・市場流通へと変移していく…技術論に偏りすぎていた春秋戦国時代の青銅器研究に文献史学を導入、全面的な生産・流通を把握する画期的な成果!
目次
春秋戦国時代と青銅器生産に係る基本的な問題
第1部 青銅器・青銅鏡の技術史的研究(青銅器の製作―随仲〓加鼎を例に;編鐘の製作―〓(ひょう)氏編鐘の紋様分析を中心に
戦国鏡の制作―透彫二重体鏡と地紋鏡)
第2部 青銅器の生産と流通(青銅器工人の実像―侯馬鋳銅遺跡の分析から;青銅器工人群の系譜―曾国青銅器の事例;青銅器製品の生産と流通―戦国楚の帯鈎の事例)
第3部 青銅鏡と青銅貨幣の生産と流通(葉紋鏡・山字紋鏡と楚の東漸;獣紋鏡と漢初の長沙;細地紋鏡・蟠〓紋鏡と秦の中国統一;半両銭の鋳行と秦の中国統一)
春秋戦国時代の青銅器・青銅鏡の生産・流通と秦漢への展開
著者等紹介
石谷慎[イシタニマコト]
京都府立大学文学部歴史学科共同研究員・非常勤講師。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学、京都大学博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)