内容説明
大麻草およびヘンプから採れる陶酔作用を持たない化合物、CBD(カンナビジオール)。本書では、てんかん、がん、悪心、疼痛、不安、PTSD、うつ病、睡眠障害、精神症、依存症の治療におけるCBDの有効性に関する最新の情報を、大麻研究の第一者である3人の研究者がレビューし、前臨床研究とヒトを対象とした臨床研究の両方から得られた知見を解説する。
目次
はじめに
化学的および薬理学的特徴
CBDとTHCの相互作用
てんかん
神経保護、組織保護、がん
悪心、嘔吐、食欲
痛みと炎症
不安
PTSD、うつ病、睡眠
精神症(サイコーシス)と統合失調症
依存症
結論
著者等紹介
パーカー,リンダ[パーカー,リンダ] [A.Parker,Linda]
グエルフ大学の心理学および共同神経科学プログラムの名誉教授
ロック,エリン[ロック,エリン] [M.Rock,Erin]
グエルフ大学の心理学および共同神経科学プログラムの博士研究員および非常勤教員
ミシューラム,ラファエル[ミシューラム,ラファエル] [Mechoulam,Raphael]
「大麻研究の父」と呼ばれ、ヘブライ大学のライオネル・ジェイコブソン医薬化学教授であり、科学技術への顕著な貢献に対して2019年ハーベイ賞を受賞した
三木直子[ミキナオコ]
東京生まれ。国際基督教大学教養学部語学科卒業。外資系広告代理店のテレビコマーシャル・プロデューサーを経て、1997年に独立。医療大麻に関する知見の普及を目指す一般社団法人GREEN ZONE JAPAN共同創設者・理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
本書は、CBDの潜在的な医療効果に関する科学文献の包括的なレビューであり、
前臨床研究とヒトを対象とした臨床研究の双方からの結果を解説する。
CBD(カンナビジオール)は、大麻草およびヘンプから採れる陶酔作用を持たない化合物で、
ローションやスムージーからグミやペット用おやつに至るまで、さまざまな製品に含まれている。
精神症、不安、疼痛、さらにはがんなどの病状の治療法として宣伝されているが、
これは必ずしも科学的に立証されているわけではない。
本書では、大麻研究の第一人者である3人の研究者が
CBDについての科学的なエビデンスを取り上げて
その潜在的な医療効果に関する科学文献の包括的なレビューを提示し、
前臨床研究とヒトを対象とした臨床研究の両方から得られた知見を解説している。
結果的に、現在のCBDブームは、
CBDに医療効果がある可能性を示す前臨床動物研究の結果によって、
ある程度裏付けられていることがわかった。
一方、臨床研究は、大麻を使った研究について規定する法規によって妨げられており、
基礎的な動物研究に後れを取っている。
著者らは、CBDの化学的および薬理学的側面、
および大麻に含まれる主要な向精神性化合物であるTHCとの
相互作用について研究が示していることを検証し、
さらに、てんかん、がん、悪心、疼痛、不安、PTSD、うつ病、
睡眠障害、精神症、依存症の治療におけるCBDの有効性に関する最新の情報をレビューする。