内容説明
法華経を仏伝という新たな視座から読み解き、ブッダの過去世/在世/滅後という三部構成の物語であると分析する。誰が何を目指して仏伝を再解釈・再構築し、法華経を創作したのか?―独自の推論を法華経成立研究史の中に位置づける。
目次
第1章 序論(従来の研究;本書の視点)
第2章 仏伝の考察(起源と展開;仏伝の諸資料 ほか)
第3章 仏伝としての法華経(序品・1―燃灯仏授記;方便品・2―梵天勧請から初転法輪 ほか)
第4章 挿話の考察(化城喩品・7―城喩経類との関係;法師品・10と常不軽菩薩品・20―プールナの伝道説話 ほか)
第5章 法華経の成立をめぐる諸問題(全体の構成;成立の問題―仏伝の発達と法華経段階成立説 ほか)
著者等紹介
平岡聡[ヒラオカサトシ]
1960年京都市に生まれる。1983年佛教大学文学部仏教学科卒業。1987‐89年米国ミシガン大学アジア言語文化学科に留学。1988年佛教大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、京都文教大学教授、博士(文学:佛教大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)