目次
1章 歴史テーマで見る横浜市(人口500人足らずの漁村からの歩み〜横浜市の170年;繰り返された東京築港反対運動〜横浜築港側面史;その跡地は「横浜みなとみらい21」に〜横浜製鉄所と小栗忠順;横浜市交通局の100年〜連節バスが観光ヨコハマを演出;新華僑流入で消えゆく老舗〜横浜中華街の変容)
2章 古地図で見る横浜市(横浜開港後の西洋野菜栽培事始め〜鶴見駅周辺;風光明媚な生麦の浜も埋め立てられて〜生麦〜新子安周辺;子安浜も今は消えて…〜新子安〜大口〜神奈川新町;神奈川区から分区した港北区〜日吉駅周辺;東急新横浜線新綱島駅が開業〜綱島〜大倉山周辺;新横浜は田圃の中に誕生した〜菊名〜新横浜;鉄道開通で急速に市街地化〜妙蓮寺駅〜白楽駅;国鉄神奈川駅が消えて100年〜神奈川区役所周辺;横浜の二枚看板を擁する西区〜横浜駅〜みなとみらい21;昭和30年代まで侘しかった横浜駅〜横浜駅〜相鉄線;開港時代が色濃く残る中区〜関内周辺;野毛山は日本初の近代水道発祥の地〜野毛山〜伊勢佐木町〜黄金町;居留地の拡大と豚屋火事〜山下公園〜本牧;台地の開発を進めた根岸線の開通〜石川町〜根岸;飛行艇専用飛行場があった鳳町〜磯子区役所周辺;景勝地を変えた金沢地先埋立〜金沢八景駅〜野島;「金沢北条」起こりの地〜六浦駅周辺)
著者等紹介
坂上正一[サカウエショウイチ]
東京・深川生まれ、1972年東京都立大学経済学部卒業。日刊電気通信社に3年ほど在籍後、日本出版社に就職。その後、フリーランスとして生活文化をフィールドとして活動。2006年、新人物往来社『別冊歴史読本 戦後社会風俗データファイル』に企画・編集協力で参画後、軸足を歴史分野に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
横浜の発展は幕末期、開港地になったことがその出発点であるが、開港前の横浜村は80戸、人口500人に満たない小さな漁村だった。幕府は、そんな横浜村に艀用の波止場を築いたのが横浜港のスタートだった。しかし、港ともいえない横浜港はやがて貿易量が拡大するにつれて港湾施設も整い、寒村だった横浜村も発展。人口の急速に増大し、日本が近代国家となった証となる大日本帝国憲法が公布された明治22年には「横浜市」となった。その後も横浜港を発展の原動力に市域も拡大を重ね、明治〜大正〜昭和と時代が移るにつれて発展の波は臨海部から内陸部に波及し、現在に至っている。横浜市の人口はおよそ380万人を数え、大阪市を100万人も引き離す数字となっている。
横浜は港湾都市が発展していく典型例であり、幕末から始まった横浜の歴史には数多くのドラマがある。本書で明治後期から大正・昭和戦前・戦後の高度成長期の横浜の地図と懐かしい街角写真をお楽しみいただきたい。