内容説明
子供の頃に見た忘れられない街の景色。だが、再び訪れるとそこは墓場で…「景色」、酒蔵が神社に奉納する酒を選ぶ秘儀。酒樽に耳をつけると歌が聞こえてきて…「歌声」、行き止まりの道の先が見えてしまう少年。行って確かめてみたい衝動にかられるが…「行先」、突然家にやってきた従兄。黒子の位置に違和感が…「偽者」、椿柄の着物に異様な執着を持つ女性。祖父の遺品整理でその理由が…「振袖」、幼い頃に人魚を見たという女性。以後恐ろしいことが…「人魚」、錫杖を持った不吉な僧侶の影。父も祖父も僧侶の祟りによって死んだというのだが…「怨環」ほか、魂に深く食い込む珠玉の35話収録!
目次
酩酊
会心
骨喰
景色
隙間
監視
順番
運命
告白
無知〔ほか〕
著者等紹介
芳春[ホウシュン]
柴犬愛好家。大学時代に民俗学を齧り、フィールドワークで各地の伝承や風習を聞いて回ったことがきっかけで怪談蒐集に興味を持つようになる。以来前向きに生きる為の糧になるような、不思議な実話を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
芳春[ホウシュン]
著・文・その他