夕闇の時代―大戦間期のイギリスの逆説

著者:オヴァリー,リチャード【著】〈Overy,Richard〉/加藤 洋介【訳】
出版社:九州大学出版会

商品説明

内容説明

大戦間期のイギリス人はファシズムと共産主義の台頭をどうとらえたか。不安と恐怖と黙示録的幻想が織り成した1920年代と30年代の文化史を、稀代の歴史家が膨大なアーカイヴ資料から読み解く。



目次

序論―大戦間期のカッサンドラたちとエレミヤたち
1 衰亡と崩落
2 資本主義の死
3 民族の肉体を蝕む病気
4 医薬であり、毒薬でもある―精神分析とその社会的衝撃
5 なぜ戦争は起こるか
6 死への抵抗
7 ユートピア政治学―治療法か、それとも病気か
8 「死の船」の航行―戦争へ向かう世界
9 病的な時代



著者等紹介

オヴァリー,リチャード[オヴァリー,リチャード] [Overy,Richard]
1947年生まれ。イギリスの歴史家。現在、エクセター大学名誉研究教授。第二次大戦とナチス・ドイツについて多数の著作をもつ

加藤洋介[カトウヨウスケ]
1972年生まれ。西南学院大学外国語学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

第一次大戦をヨーロッパ文明の衰亡の過程として受け止めた大部分のイギリス人は、戦争を勝利で終えたにも関わらず、不安と恐怖と黙示録的幻想をもちつづけ、危機の言説を形成した。終戦は新しい時代のはじまりというよりも、むしろもっと恐ろしい災禍へ向かう通過点として捉えられたのだった。

災禍を未然に防ごうと、大規模な反戦運動が展開され、歴史学、経済学、心理学、生物学、遺伝学などの一連の科学者は戦争の原因を究明しようとした。トインビー、ホブソン、ケインズ、ウェブ夫妻、フロイト、ハクスリー兄弟、ウェルズら著名な知識人たちを本書はとり上げ、彼らは大戦間期の不安の文化のなかで同じ課題を共有したと論じる。

しかし、こうした努力にも関わらず、根本的な解決策を見出すことは叶わなかった。不況、人口危機、スペイン内戦といった一連の出来事を経て、ヒトラーのナチズムの脅威に直面したとき、イギリス国民は文明を救うためにヒトラーと戦うことを決意した。

イギリスの稀代の歴史家が、不安と恐怖と黙示録的幻想に彩られた戦間期を、膨大な一次資料の調査により解明した文化史研究の大著。




【ご確認ください】

ご注文確定時に在庫切れの場合もございます。
 ご注文時の在庫先によっては4日以上(〜7日)かかる場合もございます。 当ストアではお取り寄せのご対応を行っておりません。

ご予約品と既刊商品カート・ご注文番号が分かれます
 ひとつのご注文番号におまとめすることはできません。
 ※ご予約品のうち、発売日が同じ商品のみひとつのカート・ご注文番号でご注文可能です。
 ※送料はご注文番号ごとに計算されます。

■ギフトなどのためにお届け先を別住所に登録されましても、金額入りの明細書は商品に同梱されます。当ストアでは一切のギフト対応を行っておりません。

■ご注文・お問い合わせの前に「お買い物ガイド」「ご注意点」をよくお読みください。

■お届け日のご指定は承っておりません。

■「帯」はお付けできない場合がございます。