内容説明
「世界文化遺産」の由緒を社会学の視点から解明。長崎の潜伏キリシタン、長き「旅」の足跡を辿る。潜伏キリシタンとその子孫の二百年にわたる移住の足跡を辿り、「キリシタン・ロマン」の霧に隠れた信徒の生活と信仰を明らかにする。
目次
第1章 長崎のカトリック信徒の移動―他出の背景とコミュニティ志向性
第2章 西彼杵半島と第1次移住地―移住世帯の母郷と江戸期の移住地
第3章 長崎市の半島と長崎港外の島嶼―佐賀藩領の第1次移住地
第4章 平戸島への移住と居住地の展開―第2次移住地と新たな移住の発生
第5章 北松浦半島への移住と居住の展開―第2次移住地と生産基盤の転換
第6章 教役者主導の開拓移住とその展開―第3次移住地と第4次移住地
第7章 都市(近郊)への農業移住と炭鉱における家族形成―第3次移住地
第8章 第二次世界大戦前の国の政策と開拓移住―第4次移住地
第9章 第二次世界大戦後の農業政策・地域政策と移住・集落移転―第4次移住地
第10章 結論―カトリック信徒の移動における類縁関係の関与とモダニティ
著者等紹介
叶堂隆三[カナドウリュウゾウ]
1957年広島県生まれ。1990年早稲田大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。現在、下関市立大学教授。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)