内容説明
昭和一九年十月仙台の宮城県第一高女四年生に学徒勤労動員令が下った。彼女たちはそれぞれの事情をかかえながら、しかし、雄々しく横須賀に近い逗子の久喜火工工場で砲弾に火薬を装填する作業につく。そこで彼女たちは懸命に働く。敗戦間際、仙台から横須賀の海軍工廠に勤労動員で行った女学校四年生の感動の手記。
目次
第1章 動員令下る
第2章 横須賀海軍工廠逗子沼間寮
第3章 工場の仕事に励む
第4章 寮生活の苦しみと喜び
第5章 空襲下の受験
第6章 寮の各部屋での出来事
第7章 工場での卒業式
第8章 帰仙する者、残る者
第9章 貯金局への動員と学校勤務
第10章 勤労動員の終結
出版社内容情報
昭和十九年十月、戦局が逼迫するなか、宮城県立第一高女の四年生(現在の高一)は横須賀海軍工廠の工場に動員され、ひたむきに高角砲弾に火薬を装填する作業にたずさわる。そこで彼女たちは何を考え、どのように行動したか。戦後の価値観によってではなく、当時の率直な気持ちを書き綴った貴重な記録。