内容説明
裁判員裁判の時代を迎え、これまでの裁判官裁判に基づく量刑理論と量刑実務に新たな視点からの検討が加えられ、単なる量刑論がまさに量刑法に進化・発展したといえる。裁判員裁判時代の量刑の羅針盤。
目次
量刑理論と量刑実務
法定刑の変更と量刑
選択刑としての罰金刑の新設と量刑への影響
量刑をめぐる諸問題―裁判員裁判の実施を迎えて
裁判員裁判と量刑評議―模擬裁判を傍聴して
裁判員裁判と死刑適用基準
量刑事実の立証
量刑決定の上訴審審査
量刑における回復・治療プログラム参加の意義―裁判官としての経験から
新潟女性監禁事件最高裁判決について
いわゆる光市母子殺害事件第一次上告審判決
実務の視点から見た交通犯罪
交通法科学研究会編『危険運転致死傷罪の総合的研究―重罰化立法の検証』を読んで
裁判員裁判の新しい量刑傾向
著者等紹介
原田國男[ハラダクニオ]
昭和20年2月26日、鎌倉で出生。神奈川県立湘南高等学校を経て、東京大学法学部を卒業。昭和44年、東京地方裁判所判事補として任官し、平成22年、東京高等裁判所部総括判事で定年退官。この間、法務省局付検事として刑法全面改正作業に従事したほか、東京、福岡、名古屋の各裁判所では刑事裁判官として、最高裁判所では刑事調査官として、水戸家庭裁判所及び水戸地方裁判所では各所長として、それぞれ勤務。平成19年、博士(法学(慶應義塾大学))(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)