内容説明
映画とはひとつの理論に収斂されない、「隔たりの体系」である。「表象的体制」と「美学的体制」が絡み合い、織り上げる交錯の場としての映画が巧緻にして綿密な筆致によって描き出される。それは映画という体験をランシエール自身がたどりなおすものでもある。アルフレッド・ヒッチコック、ジガ・ヴェルトフ、ロベール・ブレッソン、ヴィンセント・ミネリ、ロベルト・ロッセリーニ、ジャン=マリ・ストローブ/ダニエル・ユイレ、そしてペドロ・コスタ…哲学者はいかに映画と交わるのか、その論理をみよ。
目次
第一部 文学の後で(映画的なめまい―ヒッチコックからヴェルトフへ、そしてまたヒッチコックへ;『少女ムシェット』とイメージの言語の逆説)
第二部 芸術の境界(芸術のための芸術―ミネリの詩学;哲学者の身体―ロッセリーニの哲学的映画群)
第三部 映画作品の政治学(火を囲んだ会話―ストローブと何人かの映画作家たち;ペドロ・コスタの政治学)
著者等紹介
ランシエール,ジャック[ランシエール,ジャック] [Ranci`ere,Jacques]
1940年アルジェ生まれ。パリ第8大学名誉教授。政治思想と美学・芸術論の両面にわたって独自の哲学を展開している
堀潤之[ホリジュンジ]
1976年生まれ。映画研究、表象文化論。関西大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
出会いと隔たりの戯れ
映画とはひとつの理論に収斂されない、「隔たりの体系」である。「表象的体制」と「美学的体制」が絡み合い、織り上げる交錯の場としての映画が巧緻にして綿密な筆致によって描き出される。それは映画という体験をランシエール自身がたどりなおすものでもある。アルフレッド・ヒッチコック、ジガ・ヴェルトフ、ロベール・ブレッソン、ヴィンセント・ミネリ、ロベルト・ロッセリーニ、ジャン=マリ・ストローブ/ダニエル・ユイレ、そしてペドロ・コスタ…哲学者はいかに映画と交わるのか、その論理をみよ。