内容説明
池内少年が暮らした姫路市・新在家村。バブル期の開発により村が高級住宅街へと変貌を遂げるよりもずっと前。大きな仏壇がある家の座敷には、天皇・皇后の写真と戦死した息子たちの写真が掲げられ、戦時の記憶がそのまま漂っている、そんな時代。歴史になる過程で取りこぼされてしまう、一つひとつの、あるいは一人ひとりのアウラをすくいとる。私的体験と時代が交叉する唯一無二の回想録。
目次
1(姫路―わが家の来歴;家族―幼い頃のよしなしごと;小さな邂逅―私的体験の記録)
2(戦後民主教育―小中学校の先生たち;友誼―出会った少女たち;哀悼―二人の兄と母へのオマージュ)
著者等紹介
池内了[イケウチサトル]
1944年、兵庫県生まれ。総合研究大学院大学名誉教授、名古屋大学名誉教授。専門は宇宙論、科学技術社会論。世界平和アピール七人委員会の委員でもあり、長年にわたり科学者の立場から平和を呼びかけ続けている。『お父さんが話してくれた宇宙の歴史(全4冊)』(岩波書店)で産経児童出版文化賞JR賞、日本科学読物賞を、『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書)で科学出版賞(講談社)、産経児童出版文化賞推薦を、『科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか』(みすず書房)で毎日出版文化賞特別賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
私的体験と時代が交叉する、唯一無二の回想録
池内少年が暮らした姫路市・新在家村。バブル期の開発により村が高級住宅街へと変貌を遂げるよりもずっと前。大きな仏壇がある家の座敷には、天皇・皇后の写真と戦死した息子たちの写真が掲げられ、戦時の記憶がそのまま漂っている、そんな時代。静謐な筆致で、歴史になる過程で取りこぼされてしまう、一つひとつの、あるいは一人ひとりのアウラをすくいとる。