内容説明
“秘すれば花”の美を求めて。世阿弥生誕650年の時間。能の世界は演劇としての伝統を守りながらも、世阿弥の理想とする世界に変化を遂げている。国内外の美術・彫刻・舞台芸術に多大な影響を与え続ける能、その現状と取り組み、新たな可能性を貴重な写真と共に探索する。
目次
第1章 能楽堂という空間―舞台芸術の美(能舞台という空間;能楽堂七変化;異次元空間への飛翔)
第2章 面・装束・道具類を観ること―役者を彩るもの(変身;古典文学を再現する―装束の約束事―品位;扇・道具類)
第3章 役者の動きを見ること―身体のかなたに何が見えるか(役者の身体と型―直線美と軸;舞の美―夢うつつの幻想空間;ワキ方の動きと役目 ワキ方について)
第4章 音曲を聴くこと―無音の響き(地謡という集団;掛け声;現代音楽との出会い)
第5章 現代能楽の視点と展望(変容する能―女流能楽師公演の成功・子方;コラボレーションの現在;能楽の社会貢献)
著者等紹介
原田香織[ハラダカオリ]
東洋大学文学部教授。専攻は中世文学・能楽研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)