内容説明
暗黒の戦争の時代、若者は軍隊生活をいかに生き抜いたのか?三名の生還学徒兵への丹念なインタビューに基づいて、若者が軍務に精勤した心理的・社会的メカニズムを考察したライフストーリー研究。
目次
序論 本研究の背景と課題
第1章 学徒兵に関する先行研究
第2章 研究方法としてのライフストーリー・インタビュー
第3章 “生まじめ”な軍隊生活―椰子実氏のライフストーリー
第4章 “生きがい”を感じた軍隊生活―神田広志氏のライフストーリー
第5章 “反抗心”を秘めた軍隊生活―森岡嵐氏のライフストーリー
第6章 戦争体験のライフストーリーの考察―学徒兵が軍務に精勤したメカニズムの解明
終章 戦争を支えた“下からの力”としての若者らしい生き方
著者等紹介
渡辺祐介[ワタナベユウスケ]
1979(昭和54)年生れ。立命館大学大学院社会学研究科応用社会学専攻博士課程後期修了、博士(社会学)。現在、立命館大学衣笠総合研究機構客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
なぜ学徒兵の多くは、戦争で死ぬことに抵抗しながらも、軍紀の乱れた末期の軍隊生活においてさえ〈やる気〉に満ちて軍務に勤しんだのか。軍隊生活での生き方に注目し、三名の生還学徒兵のライフストーリーから、その心理的・社会的メカニズムを考察。