神奈川大学人文学研究叢書 アフリカン・アメリカン児童文学を読む―子どもの本という「励まし」

著者:鈴木 宏枝【著】
出版社:青弓社

商品説明

内容説明

抑圧された環境下でも協働して人間らしく生き延びようとしたアフリカン・アメリカンの歴史を、児童文学を手がかりにしてたどる。奴隷制度や人種差別の痛苦を描きながらも、そこから逆説的に浮かび上がる命の強さに焦点を当て、現代を生きる子どもに新たな視点と励ましを与える児童文学のポテンシャルを描き出す。



目次

序章 アフリカン・アメリカン児童文学と「励まし」
第1章 アメリカのなかの他者
第2章 アフリカン・アメリカン児童文学の輪郭
第3章 「ブラウニーズ・ブック」の意義
第4章 「わたしには夢がある」への応答
第5章 歴史の受容
第6章 ネットワークの形成
第7章 言葉の力



著者等紹介

鈴木宏枝[スズキヒロエ]
東京都生まれ。神奈川大学外国語学部教授。専攻は英語圏児童文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

拉致、奴隷化、尊厳の剥奪、隔離、共同体内での分裂など、複雑で艱難辛苦の連続だった歴史をもつアフリカン・アメリカンが書く児童文学は、多様性の希求やルーツの受容、他者との連接を目指してきた。社会的に「見えない」子どもの感情を可視化し、抑圧された環境下でも協働して人間らしく生き延びようとした集団の強さを描く作品は、あらゆる子どもへの「励まし」の役割も担う。



1920年代にアフリカン・アメリカンの子どもへの「励まし」の土台を作った雑誌「ブラウニーズ・ブック」、キング牧師の思想を継いでアメリカの人間像の多様性を訴えた作家ミルドレッド・テイラーの「ローガン・サーガ」、奴隷制時代の過去の記憶と現代を生きる子どものサバイバルを結び付けて描いたヴァジニア・ハミルトンの『偉大なるM・C』『マイゴーストアンクル』『ジュニア・ブラウンの惑星』、逃亡奴隷の支援ネットワーク「地下鉄道」の「車掌」を務めたハリエット・タブマンの2つの伝記、ハーレム地区の複雑な人間関係と利害を超えた結び付きを描いたウォルター・ディーン・マイヤーズの『ニューヨーク145番通り』ほか、多数の作品を取り上げてアフリカン・アメリカン児童文学の軌跡をたどる。



奴隷制度や人種差別の苦痛を描きながらも、それを「生き延びた」ことの強さにあえて焦点を当て、現代を生きる子どもに新たな視点と励ます力を与えるアフリカン・アメリカン児童文学がもつポテンシャルを描き出す。




【ご確認ください】

ご注文確定時に在庫切れの場合もございます。
 ご注文時の在庫先によっては4日以上(〜7日)かかる場合もございます。 当ストアではお取り寄せのご対応を行っておりません。

ご予約品と既刊商品カート・ご注文番号が分かれます
 ひとつのご注文番号におまとめすることはできません。
 ※ご予約品のうち、発売日が同じ商品のみひとつのカート・ご注文番号でご注文可能です。
 ※送料はご注文番号ごとに計算されます。

■ギフトなどのためにお届け先を別住所に登録されましても、金額入りの明細書は商品に同梱されます。当ストアでは一切のギフト対応を行っておりません。

■ご注文・お問い合わせの前に「お買い物ガイド」「ご注意点」をよくお読みください。

■お届け日のご指定は承っておりません。

■「帯」はお付けできない場合がございます。