商品説明内容説明
一九二〇年代から五〇年代末までの、イギリスの労働者スポーツを支えた組織の成立から解散までを貴重な史料からたどる。政治革命や労働運動、プロパガンダと結び付いていたスポーツが純粋に楽しむための権利として意識されるようになる、紆余曲折のプロセスを掘り起こす。
目次
序章 研究の課題と視座
第1章 イギリス労働者スポーツ連盟の結成と組織再編
第2章 イギリス労働者スポーツ連盟と組織的日曜フットボール運動
第3章 人民戦線運動とイギリス労働者スポーツ連盟の解散
第4章 イギリス労働者スポーツ協会の分立と発展
第5章 第二次世界大戦下のイギリス労働者スポーツ協会と亡命社会主義労働者スポーツ・インターナショナル
第6章 イギリス労働者スポーツ協会の戦後再建、運動の前進から不本意な解散へ
第7章 国際労働者スポーツ委員会設立に向けてのイギリス労働者スポーツ協会の献身的活動
終章 イギリス労働者スポーツ運動の歴史的制約と遺産
著者等紹介
青沼裕之[アオヌマヒロユキ]
1958年、長野県生まれ。武蔵野美術大学教授。専攻はイギリススポーツ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
スポーツの母国イギリスで、人々はどのようにスポーツを自らの権利として捉え、楽しむためのスポーツを獲得しようとしたのか。
1920年代から50年代にかけて、イギリスの労働者スポーツを支えて主張の実現を目指した組織の成立から解散までを貴重な史料からたどる。そして、政治革命や労働運動、プロパガンダと結び付いていたスポーツが、純粋に楽しむための権利として意識されるようになる紆余曲折のプロセスを掘り起こす。
組織の解散という結末から失敗だけを学ぶのではなく、イギリスの労働者スポーツ運動が現代に残した遺産を照らすスポーツ史の成果。国家や政治と密接な関係があるオリンピック開催を目前に控え、多様な人々を包摂する自発的なスポーツ活動の実現を考えるうえで示唆に富む一冊。
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