内容説明
日本の植民地支配、解放後の戦争と民族分断と、苦難の歴史を歩んだ朝鮮半島は今も統一を果たせずにいる。日本人記者がソウルと北京で見た南北対立の現実と、ドキュメンタリー作家が描く総連・民団の相克。そこに生きる「在日」の意識は世代を重ねるごとに変わってゆく。この在日の特異な存在に、詩人・金時鐘(キム・シジョン)は、先んじて経験・実験を積む「先験性」を見て可能性を託している。在日を取り巻く状況と、次の世代に伝えたい朝鮮と日本の歴史講話を収録します。
目次
第1講 朝鮮半島取材三〇年 現場で見た南と北
第2講 総連と民団の相克77年
第3講 次世代に伝える日本と朝鮮半島の話
著者等紹介
城内康伸[シロウチヤスノブ]
1962年、京都市生まれ。東京新聞社会部デスクを経て、ソウル支局長、北京特派員(北朝鮮担当)。論説委員を最後に2023年末に退社し、フリーランスに。朝鮮半島取材30年の実績により北朝鮮情報の豊富さと正確さには定評がある
竹中明洋[タケウチアキヒロ]
1973年山口県生まれ。北海道大学卒業、東京大学大学院修士課程中退、ロシア・サンクトペテルブルク大学留学。在ウズベキスタン日本大使館専門調査委員、NHK記者、衆議院議員秘書、「週刊文春」記者などを経てフリーランス
羽原清雅[ハバラキヨマサ]
1938東京都生まれ。朝日新聞政治部長、西部本社編集局長、代表を歴任。元帝京大学教授、東京都新宿区教育委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)