内容説明
女が詠んだ俳句ではなく、女を詠んだ俳句たち。「女」が時代によってどう詠まれたか、あるいは男によって女によって「女」はどう詠まれたか、「女」の栄光と悲惨まで、さまざまな女が登場する。「女」であることの自由さと不自由さ、社会通念のなかに押し込まれてあえぐ女、そんなものを蹴飛ばしてみせる女だっている。本著をとおして人間はいかに「女らしさ」「男らしさ」という概念にがんじがらめになっているか、そんな意識を浮き彫りにする。「らしさ」からの自由を手にいれて俳句をもう一度読み直して行こう!
目次
少女
乳房
姉妹
ファッション
仕事
髪
結婚
化粧
老い
友
キャラクター
妻
雛
水着
母
正月
名前
産む
言葉
家事
肉体
育児
恋愛
遊び
女
著者等紹介
神野紗希[コウノサキ]
俳人。1983年、愛媛県松山市生。第1回芝不器男俳句新人賞坪内稔典奨励賞受賞。著書に『日めくり子規・漱石 俳句でめぐる365日』(愛媛新聞社・第34回愛媛出版文化賞大賞)ほか。お茶の水女子大学大学院博士後期課程修了。現代俳句協会青年部長。明治大学・聖心女子大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)