内容説明
座っただけでぴたりと当てる観相手相家「からす堂」。さる大名の死相を消すために色恋も断り千人悲願のために八辻ガ原に立っている。そんなからす堂に、なわのれん「たつみ」のお紺ねえさんが惚れて早や一年。泣いたり口説いたりしても、その本名も素性もまったく語られず、想いだけが募っていく。ところがある日、からす堂の家から上品な腰元が出てくるのを目撃してから徐々にその正体が明かされていく。凶悪事件に巻き込まれながらも、お紺の想いは届くのか!?
著者等紹介
山手樹一郎[ヤマテキイチロウ]
1899年、栃木県生まれ。編集者を経て文筆生活に入る。1940年より新聞連載を始め翌年刊行の『桃太郎侍』が大人気を博し、時代小説家としての地位を不動のものとした。その後も読者を楽しませることに徹した明朗闊達、爽快な作風で国民的人気作家として活躍し、映像化作品も多い。1977年勲三等瑞宝章を受章、1978年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)