内容説明
ホロコーストにおけるリトアニア自身の罪をえぐりだした本書は、本国リトアニアでベストセラーとなったが、賛否両論を巻き起こし、最後には国内での販売停止、脅迫を受けた著者の国外退避という事態にいたった。ここに、我々日本の読者も歴史修正主義をめぐる教訓を見出すことができる。
目次
第1部 闇への旅(「またユダヤ人の話?」;私たちの同胞―目撃した子どもたち;私たちの同胞―政治家たち;私たちの同胞―ユダヤ殺し;得をしたリトアニア;私たちの同胞―ユダヤ人を救った人たち;現在の視点から―歴史家へのインタビュー)
第2部 敵との旅(旅)
エピローグ―神はどこにいる
著者等紹介
ヴァナガイテ,ルータ[ヴァナガイテ,ルータ] [Vanagaite,R¨uta]
1955年、リトアニア生まれ。舞台芸術学者で作家。モスクワで舞台芸術学を専攻したのち、1977年からリトアニアで文芸誌の編集に携わる。1991年から98年まで演劇祭LIFEの実行委員長。2011年から15年までヴィルニュス市議会議員。2014年から執筆業に従事
ズロフ,エフライム[ズロフ,エフライム] [Zuroff,Efraim]
1948年、米国生まれ。イスラエル在住の歴史家で、サイモン・ヴィーゼンタール・センターのイェルサレム事務所長を務める。ナチによる犯罪を追及する活動を続けており、「ナチ・ハンター」との異名をもつ。ソ連が解体したのち、バルト諸国などで対ナチ協力者の訴追を求める活動を行った
重松尚[シゲマツヒサシ]
1985年生まれ、滋賀県出身。東京大学大学院総合文化研究科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)