内容説明
臨床現場では、薬物療法だけでは改善が見られない患者がたくさんいる。本書は2015年に刊行した『面接技術の習得法』に続く、面接技術をさまざまな臨床場面で応用するための「実践編」である。神経性やせ症、パーソナリティ障害、ひきこもり、リエゾン精神医学、臓器移植、アルコール性肝不全、高齢者まで、多方面にわたって面接技術を紹介していく。精神科医としてさまざまな困難を持つ患者と接してきた著者の論考は、読者に数多くのヒントを残すだろう。
目次
第1部 精神療法の展開(神経性やせ症の精神療法;パーソナリティ障害の診断と精神療法的接近;境界性パーソナリティ障害の薬物療法―最近の知見と臨床実践;パーソナリティ障害の生物学的知見;全生活史健忘の精神療法;スーパービジョンに学ぶ;イニシャルケース;傾聴と共感について)
第2部 精神療法の周辺(リエゾン精神医学の中の精神分析―歴史的概観と現代的意義;周産期領域における境界性パーソナリティ障害―疾患理解と協働マネージメント;臓器移植と精神医療;アルコール性肝不全に対する肝移植―移植医療との対話;高齢者の心因;海外のロックダウン・隔離とサイコセラピー;カズオ・イシグロ)
著者等紹介
木村宏之[キムラヒロユキ]
1994年3月東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。2018年4月名古屋大学大学院医学系研究科精神医学分野准教授。専門医・指導医:日本精神分析学会認定精神療法医・日本精神分析学会認定精神療法医スーパーバイザー、日本精神分析的精神医学会精神分析的精神療法指導医・日本精神分析的精神医学会認定精神分析的精神療法医、日本総合病院精神医学会一般病棟連携(リエゾン)精神医学専門医・指導医、日本精神神経学会精神科専門医・指導医、日本移植学会移植認定医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)