内容説明
子育てする父親だけど、イクメンじゃない?!イクメンがもてはやされる現代日本において、父親が子育てに関わりづらいのは、長時間労働だけが原因なのだろうか?本書では「男らしさ」と「ケアとしての子育て」という観点から、父親の子育てをメディア(育児雑誌、厚生労働省ホームページ)や父親へのインタビュー調査より分析し、イクメンとは異なる、父親の子育てへの新しいまなざしを示す。
目次
第1章 「父親の子育て」再考―“ケアとしての子育て”と男らしさのジレンマ(日本の「父親の子育て」政策;「父親の子育て」に関する研究 ほか)
第2章 育児雑誌における父親像と性別役割分業(雑誌における男性像と父親像―先行研究と本章の分析視点;『たまごクラブ』『ひよこクラブ』の父親コーナー―調査方法と分析対象誌の特徴 ほか)
第3章 公私領域と「父親の子育て」―イクメンプロジェクト(厚生労働省)ホームページの父親の育児体験談から(分析枠組「公私領域と性別役割分業の相互作用モデル」;イクメン宣言をする父親たち―調査方法と分析対象者の特徴 ほか)
第4章 「父親の子育て」と公私領域のジェンダー規範―インタビュー・データから(ジェンダー規範の大きな変化を経験した父親たち―調査方法と分析対象者の特徴;「父親の子育て」の現状―分析対象者の共通点と相違点 ほか)
終章 「父親の子育て」から“ケアとしての子育て”へ(「父親の子育て」における“ケアとしての子育て”とジェンダー規範とのジレンマ;ケアを基盤とした社会を目指して)
著者等紹介
巽真理子[タツミマリコ]
2016年大阪府立大学大学院人間社会学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。現在、大阪府立大学研究推進機構ダイバーシティ研究環境研究所特認准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)